【RIKKA】狼と鎖
夢小説設定
ヒロインの名前ヒロインの名前は2ページ以降登場します。
デフォルト名特有の話の流れがあるので、設定した名前によっては話が噛みあわない場合があります。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「君が、誰かに取られそうで怖い。出来ることなら、閉じ込めておきたい」
ぎゅう、と抱き締められ、耳元に落とされた言葉。
突然のことに、目を瞬かせる。
久しぶりに会った里津花からの開口一番がこれだ。
何か悪い者でも食べたかと首を傾げるしかない。
「ドラマか何か、撮影あった?」
きつく抱き締めてくる腕の中でもぞもぞと動き、どうにか顔を上げる。
タレントとして意識の高い里津花が、体調不良になるようなモノを食べる訳がない。となれば消去法で考えられた可能性は一つしか無かった。
それをそのまま口に出せば、驚いて目を見開く里津花と対面した。
この反応を見るに、図星だろうか。
真面目に仕事をする姿勢は賞賛に値するが、プライベートにまで持ち込むのは頂けない。
呆れをそのまま溜息で出し、じっと里津花の目を見る。
「心配しなくても、私は世良以外の彼女になるつもりは無いので」
自分に好意を示し、愛してくれる稀有な人間は世良里津花ただ一人。ましてや食事事情を心配してご飯を作ってくれる彼氏が世の中では少数派であることも、重々承知しているつもりではある。
思っていることをそのまま口に出せば、里津花はまた驚いた顔をした後ふっと笑った。
「……ありがとう」
「何でお礼?」
訳が分からず質問を投げるが、「分からなくて良いよ」と頭を撫でるだけで、答えはくれなかった。