その他
いつものことながらベッドに横たわり両手でゲーム機を支えていた私の横目で、眩いばかりの輝きが放たれる。
光が落ち着いたその後で、紅い外殻に覆われた一角獣の首が、片膝をついて現界していた。
「マスター……先日は我らの殿が、失礼をいたしました」
クシャトリラの頭領ーーライズハートのことを指し、札の束から聞こえぬように耳打ちするのは、同じ名称を持つユニコーンである。
何時もの事なので気にしていないと答えると、表情の伺えぬユニコーンの雰囲気が和らいだように感じた。
「左様にございますか……。当世の規制に、近頃の殿はますます御立腹でして。マスターには度々ご迷惑をおかけいたしまする」
それには苦笑いである。制限改訂は致し方ない。
ユニコーンやフェンリルには相当な怒りの矛先が向いているらしく、ライズハートも時折現れては文句が多くなっていたのだった。
「それでは、我が同胞とともにマスターと出陣いたします時を、誠に願っております故……」
周囲を気にしながらそう告げるユニコーンは、早々にカードの中へと戻っていった。
なかなかに謙虚で謝り慣れしていた一角獣に、クシャトリラ陣営の胃が心配になるのだった。
光が落ち着いたその後で、紅い外殻に覆われた一角獣の首が、片膝をついて現界していた。
「マスター……先日は我らの殿が、失礼をいたしました」
クシャトリラの頭領ーーライズハートのことを指し、札の束から聞こえぬように耳打ちするのは、同じ名称を持つユニコーンである。
何時もの事なので気にしていないと答えると、表情の伺えぬユニコーンの雰囲気が和らいだように感じた。
「左様にございますか……。当世の規制に、近頃の殿はますます御立腹でして。マスターには度々ご迷惑をおかけいたしまする」
それには苦笑いである。制限改訂は致し方ない。
ユニコーンやフェンリルには相当な怒りの矛先が向いているらしく、ライズハートも時折現れては文句が多くなっていたのだった。
「それでは、我が同胞とともにマスターと出陣いたします時を、誠に願っております故……」
周囲を気にしながらそう告げるユニコーンは、早々にカードの中へと戻っていった。
なかなかに謙虚で謝り慣れしていた一角獣に、クシャトリラ陣営の胃が心配になるのだった。