『過去と今と未来』

正直驚いた…
ダークが我とロストが違うと呟いた事が…。
同時に安心感が出てきた。

アルフレッド
「ありがとう。」

一言、ちゃんと伝えた。
ダークは顔を赤くして戸惑っていたが我は不思議と気持ちが楽になっていた。
この関係を崩したくない…
何度思っていたか分からない気持ちをまた封印し、目を閉じ自身を落ち着かせた。

覚醒ダーク
「ロストサンクチュアリが生まれた理由が俺なら謝る。」

アルフレッド
「…ダークは悪くない。」

覚醒ダーク
「だが…」

アルフレッド
「我がいつまでも残していたのが悪いのだ。ダークは悪くないから…」

ダークは優しい、こんな時でも自分より我を心配してくれている。
そんなダークが我は大好きで…
頭を撫でようとした手が止まり握りこぶしを作り思わず戻してしまった。

覚醒ダーク
「やはり、後悔してるじゃないか?」

アルフレッド
「ハハハッ…いや、そんな…」

覚醒ダーク
「俺の顔を見て言え!アルフレッド!目を開けろ!それにカラ笑いするなっ!」

ガシッ!と両手て顔を向かされた。
ビクッとなり目を見開いてダークを見つめる…

アルフレッド
「っ…」

覚醒ダーク
「アルフレッド…俺も…」

アルフレッド
「ダークっ…ダメだ!言わな…」

耳元で囁く愛の言葉は脳内に響いて…

覚醒ダーク
「愛している。」

ダメだ…聞いてはいけない…
いけないはずなのに…
涙が止まらない…止まらないんだ…

アルフレッド
「っ…ダメだ…止めてくれ…」

覚醒ダーク
「止めない…お前も俺を苦しめたんだ。アルフレッドも俺で…いっぱいいっぱいになってずっと…俺を好きでいてくれ。思うなら自由だから。忘れないように何度も伝えてやるから…」

まるでご褒美を貰えた子供のような喜び方をする身体とそれを受け入れれない心が格闘しながらダークの言葉を我は聞いていた。

覚醒ダーク
「まずは、何を言おうか?フフッ…そうだな?」

アルフレッド
「っ…もう…もぅ…いいからっ…」

コレでは本当にお前を諦め…
耳を手で押さえようにも手を逆にダークに押さえられて抵抗出来なかった…
コレではご褒美というより拷問になっている…!!

覚醒ダーク
「アルフレッド…俺はお前を誰よりも愛している、だからお前を誰にも渡したくない…」

アルフレッド
「っ…」

脳内に…ゾクゾクッと背筋に感覚が走り声にならない声が出る。
ダメだ…嬉しさが溢れて涙が止まらない…

覚醒ダーク
「何をしていても、コレからはずっと…俺を思い出してくれないか?ほら、コレが俺の温もりだ。」

ギュッと力強く抱きしめられて温もりを教え込まされた…
忘れられない…ダークの暖かさ…
無理だ…アーリー…すまない…。
いけないとは分かっている…。

覚醒ダーク
「アルフレッド…愛しているぞ。」

暗示のように囁かれるダークの言葉…

アルフレッド
「ッ…すまない…アーリー…」

覚醒ダーク
(優しい兄だな、アルフレッドは…こんな時でもアルフレッドアーリーに申し訳ないと思っているんだな?)

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