『過去と今と未来』

アルフレッド
『…我は前に進めるのだろうか?』

未来を語る何者かも分からない影に我は問いただした
影は暫く黙ったあと優しい声色で話し始めた。


『ああ…我は見えないがきっと素晴らしい未来がその先にはある。』


安心した
その気持ちと同時に泣きつかれたのか急に眠気が襲い我の意識が無くなった。


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次に我が目を覚ますと自分の部屋のベッドの上で寝ていた
ガバッ!と勢いよく起きると隣でアーリーがビックリした表情で我の頭を撫でようとしていた手を引っ込めて目をパチパチしていた。

アーリー
『ア、アルフレッド兄さん!急に起きないでくれ…ビックリしたじゃないか…』


アルフレッド
『す、すまない…。』

意識を失い、此処までどうやって我は来たのだ?
一体影とは…誰なんだ?

アーリー
『魔の森の奥の泉で気を失っていた所をあのお方が助けてくれたんです。良かった…兄が無事で…。』


あのお方?我は不思議とドアの方へと視線を向けた。
すると、和服で扇子を持ちサイドポニーテールの見た目が我に似た青年が居た。

『光の王よ、意識を取り戻したか?』

声色、話し方、背の高さ…
全て我と同じ青年は我を見て笑いかけた。

アルフレッド
『ああ…。』

アーリー
『何かお礼を…』

『アーリーよ、アルフレッドは我に任せてお前はダークの元に行きなさい。きっとお前を探しているから…』

アーリー
『ブラスターダークが?私を?』

『そうだ、ダークの笑顔を曇らせないように…お前達夫婦は常に一緒に居てくれ。』

アーリー
(まるで兄に言われている感覚だ…優しい声色で…)
『分かりました。では兄を宜しくお願いします。』

『うむ。任せろ…』

青年がそう伝えるとアーリーは我々二人に挨拶をしてダークの元へと向かった。

『さてと、やっと二人になれたな?我よ。』

青年は近くにあった椅子に座り扇子で顔を少し扇ぎながら我に問いただす。

『その表情…まだ我を信じていないのだな?』

パタンッ!と扇子を閉じ我より少しキツめのキリ目をしながら問いただしてきたが…
正直いまいち信じていない。

アルフレッド
『…いや、信じてない訳で…』

『嘘を付くな。"疑"とい文字が頭の上に見えている。』

疑?我が疑っているのがバレているのか?
しかも頭の上にだと?
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