『過去と今と未来』

ザッザッとひたすらどこに向かうのか分からない道を我は歩いていた…
何処か誰も知らない所に行きこの感情が置いていけるなら…
ピタッと足が止まる…

アルフレッド
『置いて…どうしたいのだ?』

まただ…また自問自答が始まる。

アルフレッド
『ダークはアーリーの愛おしい人だ。』

分かっている。

アルフレッド
『…忘れたい、忘れたくない。』

思ったら思うだけ脳内に思い出して振り出しに戻る…
近くにある切り株に腰をかけ座る。

アルフレッド
『情けない…たった一人を思っただけでこうなるとは…。』

何度したか分からない溜め息と空笑い…
何故か此処はロイパラよりも気分が良かった。
仕事ばかりしてきた自分からすると全てが初めてで…
この姿をダークが見たらどう思うか…とか柄にもない事を考えてしまっている自分が憂鬱だが不思議と居心地が良く感じた。

アルフレッド
『そうだ…』

ふと思い出し、想い出のある場所へ向かった。
魔の森の奥に綺麗な泉がありそこにダークを連れて行ってあげた事を思い出した。

アルフレッド
『…綺麗だ。』

しゃがみ込み泉を見つめる…キラキラと太陽に照らされた水は綺麗に輝いていた。
此処に来ればすべてを忘れれると思っていたが…

アルフレッド
『…。』

走馬灯のように駆け巡るダークとの想い出…
初めて会った15歳の時も、今の25歳の姿も我は…

アルフレッド
『ダメだ!思ってはいけないんだ!』

バシャッ!と泉の水を顔に被せて自分を目を覚まさせようとした…。
ポタポタと水滴が滴り落ちる…
水で濡れた自分を見つめる
情けない…。

アルフレッド
『愛してはいけなかったんだ…』

ボーッとする中で呟いた…
また、ため息をつく。

アルフレッド
『我は騎士達の王だからな。』

また暗示をかける…
自分自身に嘘を付く。

アルフレッド
『…もう、過去なんだ。』

『本当にそう思うのか?』

ふと自分に似た声が聞こえ後ろを振り向くと
金色の髪だが少し黒がかった髪色で瞳が赤黒かった。
誰だ?このユニットは…?

アルフレッド
『お前は…』

『答えろ。我よ…本当にそう思っているのか?』

そのユニットは我に質問を答えて欲しいらしくてもう一度同じ質問を投げかけてきた。
我は答えた…

アルフレッド
『ああ…思っている。』
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