『真夏の海で君と…………』グレー(セラス)×アルフレッド

『そうか…グレーは長く生きているからな…』

『無理をするな、アルフレッド。
もう、誰もお前を攻める奴も笑う奴もいない…
ゆっくり休みなさい。』

頭を撫でて優しく呟いてあげている俺の人格者
アルフレッドは安心したのか困ったような嬉しいような表情をしながら笑って力無く気を失った…

『凄いな…最後まで気を保つとは…』

コレが元王の習性か………
暫くしてエクシードが息を切らして帰ってきた
俺は自分自身に戻り対応をした。

『グレーさん、すいません…アルフレッドは…』

『ん?あぁ…アルフレッドならもう大丈夫だぜ?』

『良かった…アルフレッドに何かあったら私…………』

寄り添うエクシードを見ながら俺は少し外に出た
夏なのに海辺の為夕方になっていた外を見つめていると後ろから声がして振り向いた。

『…ディストピアか?』

『はい、グレー様。』

ここ最近ジョーカーとディストピアが帰ってくるのが少なくなり心配していたが…
そうか…ディストピア…お前…エクシードに救われたんだな?
彼を見てすぐに分かった。
エクシードが持つ光がディストピアの周りを護っている
なるほどエクシードは自身のあの時に発動したメサイアの力を使ったのか…

『すいません…最近…』

『横に座れ…
俺と話さないか?王アルフレッド。』

『ッ……………ああ、良いぞ。』

隣に寄り添わせ肩を並べて話し合う
わざとディストピアをアルフレッドとして話させて
皆、前を向いている…俺も前を向かないとな。

『…アルフレッドは王をしていた時はほとんど外に出なかったみたいだな?』

『あぁ…14年間王をしていたが外に出ていたのはエクシードの屋台に行くのとペルルに会いに行く為にバミューダに出かけるのと…会議の為だな?』

『アルフレッドアーリーみたいに外に出たいと感じたことは無かったのか?』

『…無いと言えば嘘になる、だが我が代わりになる事でアーリーが自由になれるならそれで良いと思ったんだ。』

そう話すディストピアはまさしくアルフレッドでディストピアを通してアルフレッドを見ている自分が不思議になった。

『我はアーリーの兄だからな…自慢の兄で居なければいけない…我一人で何とかなるのであれば…もう大丈…』

『大丈夫なら何でそんなに哀しい表情をしているんだ?』
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