『夢幻蜃気楼(ミラージュ)』 ゾルガネイダール×光バスカーク

『良かった………タコちゃん………』

また彼が見せない笑顔をしながら笑った………………
ズキッ…ズキッ………胸が苦しい…この場から本当は
離れたかった…
彼の頭を撫でて落ち着かせると耳元で囁かれた。

『タコちゃん………さぁ………無防備だよねぇ………ま、そんな
タコちゃんが好きで…………』

『黒ぴょん………先生?』

『愛してる……こんな時にしか…言えない……俺っち…を許して………』

瞬時電流が流れたかのような感じになり頭が真っ白になる…
好きな人の声って…………こんなっ……にも………居心地が良いんですね…
タコさんはいつもこんな…トロンと彼の声にウットリしていると
彼はワタクシをベッドに引き寄せてあの時より優しくでも大胆に抱きしめてきた…

『ッ…ネイダールさんっ………ダメ……』

ハッ!!となり彼から離れようとするが彼は更にワタクシに囁いて
どんどん逃げれなくさせられていく……………
やだっ…ダメ…ですっ……この言葉………ワタクシが聞いちゃ…
無駄だと分かっていても足をバタつかせながらワタクシは
抵抗をやめなかった。

『ほら…暴れないのー…………いけない子には………』

『いやっ…これ以上はっ………ネ…ネイダールさんっ……』

彼の両手で自分の両腕が掴まれ抵抗が出来なくされ顔を上げた瞬間
あの時より優しく激しいキスをされた…………
気持ちが罪悪感と幸せで複雑な気持ちが交差しながら自分の意思
とは関係なく彼を感じていた。
胸が更に締め付けられたように苦しくなる………
こんなにもこの人をワタクシは好きなのに
こんなにも…………ネイダールさん………
この流れる涙は何の涙なのか
後悔なのか、罪悪感なのか…………。
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