『…タコちゃんの背中、大きいなぁ。』

『"そうですか？ワタクシより黒ぴょん先生の方が大きいですよ？
着くまで寝ていて良いですよー"』
(もうそろそろ寝るだろうか？着いたらちゃんと水を飲ませないと…)

タコちゃんの背中から少し速い心臓の音を聞きながら居心地を感じて
俺っちは眩い世界を少しだけ見つめて目を閉じた…


ーーーーノクスside

暫くネイダールの為にオクトプス兄さんの真似をしていたら急に背中の重みが変わり驚きながら後ろを向くと涙を流して笑いながら寝ているネイダールが見えた…
頭の上には【幸】、【嬉】、【安心】が見えた。

『…そうか、俺様も安心した。』

そのまま、ゆっくりとエクシードさんから頂いた花火大会の特別席チケットを無駄にしないように目的地までネイダールを起こさないように向かう。

『俺様達バスカークSはお前に助けられたからな…
ネイダール、お前はそれくらい…いいや、もっと幸せになるべきなんだ。』

聞こえていなくてもいい、きっとバスカークSは皆ネイダールという人物に感謝している。
いつか俺様もありがとうが伝えれたらいいと、そう想いながら歩いた…

『…花火大会は、ここか？どうせ花火が鳴ったら起きるだろうから暫くは寝かせて...ネイダール？』

『…？あれ？バスカークくん？いつの間に居たの？…俺っち…ね…
今ぁ…ね……ｽｰｽｰ…』

…かわいい、へにゃ笑いしながら俺様をデータ元であるバスカークと間違えてもう一度寝た！？
このネイダールかわいいから他のバスカークSに見せよう…
パシャリとスマホで写真を撮り保存した…

『よし、宝物が増えたな。』

満足した俺様はスマホを片付けて椅子に座って花火が上がるのを待った。

ーーーーー数分後

人も多くなり周りが騒がしくなる中、まだネイダールはすやすや寝ている。
起きるまで待つかと悩んでいたら花火が上がり始めた…