え？ワタクシが？と思いながら彼を見て驚いていたらﾈｲﾀﾞｰﾙさんは
目に涙を溜めて今にも泣きそうだった…

『…本当、タコちゃん達ってさ…狡いよね...でも、そんな君たちが
大好きで…愛してる俺っちも…』

『…フフッ、両想いですねっ！良かったです、やっとワタクシも
その中に入れた…やっとです…』

『…ごめんね、ﾊﾞｽｶｰｸくん…俺っちには君も大切な人の1人なのに…
あんな...』

彼の瞳から溢れた涙が綺麗に零れ落ちた、あぁ…初めてワタクシで
本気で泣いてくれた
ポッケからハンカチを取り出し彼の涙を拭いてあげた
大丈夫だからっ…と必死に言っている強がりな彼もまた可愛くて
泣いていたのに笑ってしまった。

『可愛らしくて、そんなﾈｲﾀﾞｰﾙさんもワタクシ大好きですよ…』

『は、恥ずかしいから...見ないで欲しいな…』

『忘れないようにしっかりと見ておきますね！』

『どっちが意地悪なの～？もう、ﾊﾞｽｶｰｸくんの方が今は...…』

ふと、ワタクシを見ていたﾈｲﾀﾞｰﾙさんが頭の上を見出して驚いていた
何だろうか？とワタクシも見出すと先程よりも綺麗に舞い散る紅葉が
見えた。

『…ﾊﾞｽｶｰｸくん？』

『…ﾈｲﾀﾞｰﾙさん、ありがとうございます。
こんな何も無いワタクシを好きになってくださり
ｱﾝｶﾞｰさんを見て感じました、両想いってこんなにも幸せなんだなって…』

しんみりとワタクシがﾈｲﾀﾞｰﾙさんに伝えると彼は隣に寄り添い
『そうだよ、俺っちとタコちゃんは両想いだからね…』と優しく
伝えてくれた。