『ﾈｲﾀﾞｰﾙさん！』

『その声は…ﾊﾞｽｶｰｸくん？何してるの？って結構君って声大きく
出せたんだねぇー凄いや!!』

どうやフラフラと彼は散歩していたらしくワタクシの声に気付いて
手を振り近づいてきた。

『今、アナタに似た人に出会いましたよ！』

『えー？ドッペルゲンガー？俺っちゴーストだから大丈夫だけど
ﾊﾞｽｶｰｸくんに迷惑かけるなら…ってｱﾝｶﾞｰ？何で居るの？
レミニセンスは？離れちゃ駄目でしょ？』

ﾈｲﾀﾞｰﾙさんはワタクシの後ろに居たｱﾝｶﾞｰさんを見て驚いた表情をした後
彼を知っている素振りをした。
え？ﾈｲﾀﾞｰﾙさんは知ってい…ますよね？レミニセンスさんのお相手さん
なんですからね…

『レミニセンスくんがオクトプス兄さんと出掛けるからと僕は
置いてかれたんだ…暇だなと感じてここに来たら…ってﾈｲﾀﾞｰﾙ兄さんは
どうしてここへ？』

『確かに！ﾈｲﾀﾞｰﾙさん！どうしてここへ？』

ふとワタクシも疑問に感じたのでｱﾝｶﾞｰさんの質問をﾈｲﾀﾞｰﾙさんに
問いかけるとﾈｲﾀﾞｰﾙさんは『え"？』とかなり濁った声を出した後
笑いながら答えてくれた。

『いやぁ...俺っちはねぇ～普通に散歩していただけだよー
け、けしてここに来たらﾊﾞｽｶｰｸくんが居ないかなーなんて
考えて来た訳じゃないよ？本当だよ？』

かなり必死のﾈｲﾀﾞｰﾙさんを見てワタクシは信じかけた瞬間ｱﾝｶﾞｰさんが
口を開いてワタクシに伝えてきた。

『ﾊﾞｽｶｰｸくん、僕は今日ここに来たのは君に会いに来たんだ…
夏祭りの後君が僕をﾈｲﾀﾞｰﾙを想い出して寂しがっていないかと
良かった...君はまだ笑顔で居てくれたから…
ﾈｲﾀﾞｰﾙ兄さんも気持ちは同じだろうから忘れないでね。』

『ちょっと！勝手に人の心を代弁しないでよ！駄目でしょー！
ｱﾝｶﾞｰくんっ！』