『夏海幻影(はつこいヴィジョン)』ネイダール×光バスカーク

クスッと意地悪そうな表情をしながらネイダールさんは笑ってワタクシに聞いてきた。

『ッ…今、聞くんですか?それを………』

『ダメ?だってさっきまでさー目の焦点が合わないままだったけど俺っち達愛を語り合……………』

『え?ええええーっ?じ、冗談………を……』

ふと先程まで見ていた幻を思い出す…手を繋いでくれて…ワタクシを好きと……………
想い出したら恥ずかしくなり両手で顔を隠した。

『アレ?君は…俺っちと想って言っていたんじゃないの?』

『アレは…幻……………』

『ん?アハハーかぁいいね!!何?タコちゃんって呼ばれて嬉しかったんだねぇ?』

頭の中がまだ混乱状態だが状況を頑張って把握しようとした
海の上で会話していることなど忘れてワタクシ達は互いが
会えたことと先程の事を話して笑い合った。

『で、タコちゃんは何がしたかったの?』

言えない…アナタと恋人同士みたいなそんな事を考えているなんて…

『いえ、ワタクシ…………』

『…目逸らさないで、俺っちを見て答えて?』

ワタクシを真っ直ぐ見つめるネイダールさんに目を逸らすことが
出来なくなった。
普段は見えない彼の筋肉質な身体がワタクシとは違って逞しく見えて
思わず口元が緩む程笑ってしまった。

『………?あータコちゃん、俺っちのこの姿見るの初めてなの?
意外とタコちゃんって………"エッチなんだね〜"』

近距離で囁かれ少しだけ彼に下心があるのがバレ顔が更に赤くなる
あぅぅっ…ワタクシがワタクシではなくなってしまう………

『ッ…そ、そんな事……………』

『ふーん…別にその気持ちなら俺っちは気にしないけど〜?
ほら…もっと色んな所見てみる?今なら触りたい放題だよー』

そう言って彼はワタクシの手をバシャッと勢いよく下半身を触れさす
ように海の中に突っ込んだ。
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