それは冬の綺麗な雪が降る日だった
何気ない会話をして無事に帰ったらまたバカ騒ぎして笑い合う
そんな当たり前で大切な日々を送る筈だった。
ヌーベル、リピィエール…"私"はまだ君達を失った事実を受け入れれなくて前に進めずに止まっている。
そう、あの時から……

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『アークセイバー、遊びに来たぞー！お前さんは相変わらず和菓子を作るのが上手いんじゃな？今度ワシにも……』

この日は丁度地球でいう12月くらいだろうか？冬の季節で外では綺麗な雪が降っていたとレヴィドラスから聞いた...
小生は窓に背をつけ外を見ないようにしていた
雪を見たら思い出してしまう…
あの冬の日を。

『レヴィドラス？』

『…アークセイバー、もうそろそろお前さんも前に進まないか？』

ドクンッ…心臓が勢い良く鼓動を打ち戸惑いが襲いかかった
前に？何の事だ？進む？小生は何を……

『ハハハッ…小生は進めているぞ？今幸せで……』

『…まだヌーベルバーグとリピィエールの死を受け入れれていないのにか？あの日を思い出すから冬は必ずカーテンを閉めて雪を見ないように…ッ…ア、アークセイバー…ッ…』

レヴィドラスが"私"を思い出させ話しかけてきたから感情的になり
ぶつかるまで勢い良く壁に背中を打ち付けて彼を怒鳴り散らした。

『死んでいないっ！彼等は生きているっ！レヴィドラスも見たじゃないか…二人は笑いかけて"私"の側にいて…約束を守ってくれているんだっ！死んでいないっ！彼等は生きているっ！死んでいないっ！』

暗示をかけるように何度も繰り返す"私"を宥めながらレヴィドラスは想い出を語り始めた。

『そうだな…"俺"も二人は生きていると信じたい…』

いつもと違う王だった彼の口調と一人称に驚いていると優しく椅子に座らせられた。

『…想い出を語ろう、俺と君しか知らない…あの日を。』