『嘘つきな君と正直な自分』ライアーエクシード&アルフレッド

『そんな事言って…都合が悪くなったら…』

『無いな!うん!ない!ライアーが言ったじゃないか!小生は昔の君だと!
小生は自分を裏切らないぞ!自分の善き理解者に...…』

『フッ、全く……アルフレッド君は目を閉じても眩しく綺麗だね…
そんな君を私は友に出来て…あほくさ、らしくない。』

優しく手を弾いて自分自身に嫌気が差したのかライアーは出された料理を
食べ始めた…素直じゃないんだな?小生は笑いながら彼を見つめながら
一緒に料理を食べた。


ーーーーーー


料理を食べ終え、再び二人だけで外に出ると背中を向けたままのライアーが
ボソッと呟いた。

『…まだ人を信じることは出来ないけど、君の言う通り自分自身には
正直な気持ちで生きてみようと思う。
色んな人を自分だけは信じて真心でやって…そして裏切られて悲しい
悔しいという気持ちばかりだったけど、君みたいにまた他者を信じて
みるのも…悪くないなって。』

『…ライアー。』

『…ってらしくない、らしくないね!嘘ばかりの世界だった俺の世界に
やはり光を…くれるのはアルフレッドなんだね。ありがとう、アルフレッド!!
この世界に居てくれて、アルフレッドはずっと…俺の…私の光だ!
嘘じゃないよ。』

表情は見えないけど何となくライアーが嬉しそうに話しているのが分かった。
良かった、彼の力になれて…

『…君が元気になれるならいつまでも小生は君の隣に居るからな!
約束だ!』

『…うん、約束。離れんなよ?ずっと一緒だからな…光の俺。』

『…あぁ!ずっと一緒だ!』

互いが笑顔になりながら約束をした。

嘘つきな君と正直な小生のちょっと不思議な会話をした
とある秋の日…

ーーー良かった、君が笑顔でやっと自分自身に正直になれたんだな!

End
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