『夢うつつの幻』ゾルガネイダール×バスカークレミニセンス

ネイダールSide

コレ…しちゃダメだったと後悔した頃には遅かった…
今、僕は酔った泥酔状態のレミニセンスに押し倒されていて
顔をそらしたいのに彼に顔を手で持たれて困っている。
シラフになったレミニセンスに頼るしか………

『ネイダールさん…もう少し…もっと………』

あちゃーかぁいい声で甘えないで欲しいなぁ〜
タコちゃんと重ねて見ちゃうよぉー?
あっ…タコちゃんって意識したら…………急に恥ずかしく………

『ダ…ダメ…だっ…………んっ…………んんっ…………』

レミニセンスは俺っちが教えたキスを真似て幸せそうに
僕を堪能していった…
やっと離れたと安心していたら今度はギューッと抱きしめてきて
せっかく起き上がったのに動けないままだった。

『レミニセンス〜お兄さんもう怒るよー?』

少し低い声で彼に伝えると離れたのは良いけど…………

『ッ…………ごめんなさ…………うっ…ぐすっ…ぐすっ…
あ………く、苦し………』

胸を押さえて泣き出した、まるであの時のバスカークくんみたいで
手を差し伸べて握りしめる…
力無く彼は髪で隠れた表情を見せず僕の手を握り返してきた。

『…夢を、夢を見ていました…………アナタの………
叶わない…恋人になる夢を………』

『レミニセンス………………』

『ワタクシは…タコちゃんに…なれない…
なりたかった………オクトプス兄さんが…タコさん…が羨ましい…
"アナタを想ってこんなっ…こんなにも想っているのにっ…
届いたんですよね?届いたのにっ…ワタクシ…また、こんなっ…
友も愛しい人も…………居ない……っ……苦しい…苦しいんです!
あぁ…好き…好きなんです…愛しています…今でも今もずっとずっと…"』

やっと彼の顔が見えた…
何かを諦めたかのような表情で僕を見つめながら彼は呟き続ける。
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