『夢幻蜃気楼(ミラージュ)』 ゾルガネイダール×光バスカーク

『ま…参ったなぁ……………僕、ゴーストだから…熱出ないと………
思っていたんだけど………何で?』

とある夏の暑い日僕は森を歩いていた。
アレからバスカークくんとは良い距離感で互いに居た
時折彼が僕を見て切なく笑うと何故か僕まで辛くなる…
彼には幸せになって欲しい…ごめんね…バスカークくん。
そしてこの日僕はエモーションズの全員集合会議をサボって
森を散歩していたんだけど
視界が急に歪んでね………今クラクラの状態でなん…とか………

『はぁっ…はぁっ…………っ…………』

力が抜け地面に叩きつけられるように僕は落ちた
痛みは感じなかったそれよりも………………

『アハハ………サボった………罰かな………』

『ネイダールさんっ!』

『……………? タ………コ………ちゃ…………ん?』

遠くでタコちゃんに似た声が聞こえてそこで僕の意識は途絶えた。


-----------------光バスカークさんSide

ワタクシはアレからネイダールさんと話さず日々を過ごしていた
ゾルガ先生の授業中彼が見えて遠くでタコちゃんと仲良くしている
彼を見ていた
良いんです…コレで…コレで…良かったんですよね?
時折彼がワタクシと目が合い困ったような悲しいような笑顔を
してきた
そんな表情をさせる為にアナタを見つめていた訳じゃないのに…
そんな日が何回か続いたある日、ワタクシは王会議の帰りに
偶然黒ウサギさんを…………って!ネイダールさん?
急いで彼に近付き彼の名前を呼ぶと彼はワタクシをタコさんと
勘違いしてどうやら気絶してしまったみたいだった
この間のように闇が暴走………ふと息が荒かった………
額に手を当てると熱かった。

『と、とりあえず…彼の部屋に連れて行かないと…………!!!』

ワタクシは急いで彼を抱きかかえてブラントゲートに向かった。
1/10ページ
スキ