『雨だけがワタクシの声をかき消してくれた…』ゾルガネイダール×光バスカーク

『あ、後は………ワタクシを………タコちゃん代わりに………』

『僕の…俺っちのタコちゃんは彼だけだ!代わりなどいない!
バスカークくんはバスカークくんだ!もっと自分を大切に………
あっ……ゴメンっ………』

スッと焦りながら彼から離れる思わずタコちゃん代わりになると言われて
キレてしまい動揺が隠せない僕を見ながら彼は下を向いて空笑いして
呟いた。

『ハハハ…ッ…………はぁ………そう…ですよね………
ワタクシもバスカークなんですけどね………違うんですね。』

顔が髪で隠れていて見えないけど僅かに悲しみの感情が増した
気がした…
愛の感情に霧がかかった???
僕に対する愛を隠したのか?

『ごめんね…そういう…………』

『大丈夫です、ワタクシ…………断られるのはッ…慣れて……ますからっ…………コート…お返し…しますっ………』

手で胸を押さえて我慢している彼を見ていて何だかタコちゃんにそう
されているようで辛くなり思わずバスカークくんを抱きしめた。
後ろから抱きしめたせいなのか彼の感情しか見えないけど何だか今
離したら彼がもう…ダメになると思った。

『は、離して………』

『嫌だっ!!ダメだ!!タコちゃんっ!君を…僕は失いたくない…』

声が僕も震えていた、バスカークくんもどうしたら良いか分からず
互いに無言のまま抱き合っていた。

『…ず…ズルいですよ………そんな事言われたら……
アナタを嫌いに…離れられないじゃないですか………全く…バカな人ですよ…アナタは。』

バスカークくんの頭に〈諦〉という文字が見えた…
僕を好きになるのを諦めたのか?
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