不思議そうにワタクシを見つめながら彼は名前を呼び問いかける
ワタクシが申し訳無さそうに笑うと瞬時焦りながら勢いよく
離れた。
気のせいか少し顔が赤かった気がしましたが？

『ゾルガさん？大丈夫ですか？ほら…タコちゃ……』

『ッ…違うっ!!すまない!!!!君は違うんだ!!僕の…タコちゃんでは
無いんだっ…………』

ベッドの上の毛布を頭から被り包まりながら顔を隠した彼は
少し可愛かった。

『…では、アナタのタコちゃんに会いに行きますか？
ブラントゲートまで送りますよ？』

『バ、バスカークくん………』

まるでカタツムリみたいな感じに丸々とした感じだった
ゾルガさんは少し落ち着いてワタクシの手を取りながら
安心して笑った。

『後…申し訳ないけど、僕は君の知るゾルガさんでは無いよ？
僕は…………』

『はい、分かってますよ…でも、そうお呼びした方がアナタも
安心してワタクシを頼る事が出来ますよね?』

スッと立った彼はワタクシより背が高くキレイな顔立ちをしていた
髪も思っていたより長く足のカカトくらいまであり一瞬モデルかと
思うくらいだった。

『…流石はタコちゃんのデータ元だなぁー
優しすぎて眩しすぎるわぁ…………』

小さくボソッと先程とは違う話し方をしてゾルガさんは
独り言を呟きながら嬉しいような困ったような笑顔をしていた。

『あっ！申し遅れました…ワタクシ………』

『魔の海域の王バスカーク、グランブルーの王をしていて
商人を副業にしている。武器は鞭でたまにしか出さないけど
その音を聞いた者は意識を失い2度覚めぬ闇へと誘われる。
シャドウパラディンのガストブラスターとは幼馴染みで
度々ストーカーじみた事をしている。』