『君を失って…………』ディストピア&アルフレッド

まだ寝ているディストピアにボソッと呟くと目を覚ましたディストピアが起きてきて私を見つめた。

『エクシード…………?』

彼よりも少し低い声に気付き後ろを振り返り笑う。

『ん?もう、起きたのかい?君は相変わらず早…………キャッ?!ディストピア?』

苦笑しながら彼の元に近づくとギューッと抱きしめられて焦ったが腕が震えていたからそっと手で触れて慰めた。

『よ、良かった…エクシードが居てくれた………良かった。』

全く…常に側にいないとダメなのかな?と感じるくらいアルフレッド族には悩まされる…ま、幸せな悩みだから良いんだけど。

『どうしたんだい?私はここにいるよ?信じられないかい?』

優しく見つめ返して声色で問うとディストピアは目を閉じ嬉しそうに笑った
いつもの困ったような嬉しいような笑顔では無くまるでアルフレッドが笑っているようなそんな表情で…………

『あぁ…信じているさ………やっと掴めた光なんだ、嫌われても離さ…』

『それはこっちのセリフだからね?離さない!この手は絶対離さないよ?分かったかい?』

力強くディストピアの手を握ると私の手を愛おしく見つめディストピアは喜びを感じていた。

『フハハハッ………君は相変わらず我の意見を聞かないな、でもそんな所も今では好きだと思うようになった…もう2度失う事はないこの手を離さないと互いが誓ったんだからな…やっと………やっと……叶ったんだ…………………ふぅ………やっと負の感情が消えた…』

自分自身に暗示をかけるように何度も唱えて大きく深呼吸してから
自分自身をディストピアは落ち着かせていた
やっと落ち着いたのかディストピアはいつもの表情と雰囲気に戻った。

『?』

『アルフレッドの失ってしまった後悔が負の感情として強かったんだその為我が止めようとした瞬間影響してしまい………』
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