『君を失って…………』ディストピア&アルフレッド

彼を抱きしめて悲しみを分かち合うことしか出来ない自分自身が情けなかった…
我も泣きたかった、一緒に今泣けたらどれだけ気持ちが楽になるんだろうかと…………
感情で髪が伸びてしまったアルフレッドを慰める
後少しで彼がエクシードが帰ってくるからそれまでは我が…………
胸がギューッと締め付けられるような痛みが生じ過呼吸になりながら
彼を宥める……ダメだ…負の感情にッ………負けては…………

『大…丈夫だっ………我よッ……大丈夫だからなっ………』

『違う違う違う違うっ………小生はっ………小生は………止めたかったっ……』

『あぁ…止めたかったな……大丈夫だ……もう、彼は我を…………』

『ッ………嘘だっ!!嘘なんだっ!エクシードがっ!ジョーカーがっ………
嫌だっ…嫌っ………』

先程よりも更に負の感情が共有され頭の中がぐちゃぐちゃになる
違う違う違う違うっ!彼は…エクシードは我を…愛してくれているっ!負けるなっ!必死に格闘していると優しく手を添えられ後から抱きしめられた………あ………この温かさは………。

『全く、馬鹿な王様たちだなぁ…アルフレッド、君は何も失っていないんだよ?私達を誰一人も。』

『エ…エクシード…………。』

『ありがとう…ディストピア、頑張って彼をアルフレッドを守っていてくれて…そんな優しい君が私は大好きだから…安心して?』

エクシードが胸あたりに光を入れ我は目の前が涙で歪み泣いているのに気付いた…
あぁ…やっと泣いていいんだな……声を押し殺しながら泣いていたらエクシードに優しく撫でられて声を上げて泣いてしまった……
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