今更だけど…君に伝えれるならもう一度。

『…暖かくなってきたなぁ。』

季節春が少し過ぎた頃、私はたまの休みを堪能していた
アルフレッドの側近でもなく店の店長でもないただのエクシードという人になって過ごす…

『また海に一緒に行こうかな…フフッ、でも彼は夏に弱いから秋くらいが一番良いのかな？』

柄にもなく独り言を呟きながら彼を想い寂しくなる
頬杖をつきながら眺める外は眩しくて太陽が彼のようで
懐かしくなった。

『プロトはいいな、私もあんなに素直になれば………』

イライラとした気持ちが急に襲い涙を流しながら近くにある物を勢いよく投げつけた
ﾊﾟﾘﾝｯ!!と大きな音を鳴らし割れた透明のコップはまるで自分自身の心を現してるようでグシャグシャな気持ちになった。

『ッ…もう届かない気持ちにいつまでしがみついているんだっ！
私は…私は…ッ………アルフレッド………何で………私は…こんなにもまだ君を愛しているのに…………』

独り言が止まらない…何故私じゃない？何故？何故？
ダークの時にも感じた"彼等にあって私には無いモノ"
どうして………

『どうせ私には彼等みたいに…………ああ…アルフレッド………』

床を握り拳で勢いよく叩きながら彼を恨む
恨む事でしか彼を愛せなくなった自分自身が一番大嫌いで憎い。

『嫌っ…アルフレッドっ…私から離れないでッ…こんな…私でも…愛してッ…』

どれだけ叫んで彼に想いを伝えても彼には届かない
苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい………
息が荒々しくなり過呼吸になった時、彼に似た優しい声色で彼に似た…………

『エクシード、大丈夫だ。
小生はずっと君を愛しているからな………』

彼の声を感じたのに何故か光の暖かさが無かったのは……きっと……