『過去と今と未来』

もしかしてこの影は我の気持ちを読み取ることが出来るのか?
そうだとしたら…

アルフレッド
『お前は何故生まれたのだ?』

『…我はお前が失いし記憶を持つ者。生まれた理由など分からぬ…』

二人して悩む…
そうか…やはり原因は不明なのか。

『だが、一つだけ…』

アルフレッド
『?』

『我の名前は"アルフレッド・影失(ロスト)・サンクチュアリ"という名前という事は覚えている。』

ロスト…失う…サンクチュアリ…聖域…
失われし聖域に存在するアルフレッド…
本当に我の影というのか…。
今だに信じれない影と我は話している…

アルフレッド
『…影なら、我の知らない過去を知っているのか?』

恐る恐る聞いてみる。
正直怖さで押し潰されそうだったが、コレも疑問になっている事だ。

ロスト
『…そうだな。リンクジョーカーのゾディアックに捕まり実験に…』

えっ?本当に覚えが無い話が出てきたな?
いつだ?いつの事なんだ?

ロスト
『アレは何故あんな事をしてきたんだろうか…』

影ことロストは顔を赤らめて我に問い返した…
いや、我は覚えが無いから答えれないぞ?
だが、いつの事か分からない以上ロストが本当の事を言っているのか分からない…。

アルフレッド
『…我にも分からない。』

ロスト
『今は後悔と罪悪感が無いのだな?我よ。』

ふと思い出したかのようにロストが我に問いかけてきた。

アルフレッド
『ああ…』

完全に無いと言えば嘘になるが…。
我がそう答えるとスッとロストは立ち上がりドアの方に向き少し開けそこに話しかけた。

ロスト
『らしいぞ?もう、大丈夫らしい。お前も心配性だな?全く、アーリーといいお前といい優しい奴らばかりだから我は…お前達が大好きなんだ。』

ドアの向こうには誰が居るのかは分からないがロストの表情を見るとかなり親しい関係の奴に違いない…
あんな表情…

ロスト
『うむ、お前も中に入るか?丁度アルフレッドが恋しがっていた所だ。アーリーはどうした?全く…ソウルセイバーに会いに行ったのか?仕方ないな。さぁ、お前だけでも我に会っていけ。』

そう言ってロストが退くと少し戸惑ったダーク(覚醒側)が現れた…
確かにアーリーはどうした?になるな。

アルフレッド
『ダーク?』

覚醒ダーク
『アルフレッドが何だか元気が無いと聞い…』

ロスト
『そうなんだ!ダークよ?我が見ていてもアルフレッドが元気が無くてな!やはりお前が居ないと我はダメみたいなんだ。』


覚醒ダーク
(…お前はアルフレッドじゃないだろ?)
『…えっと、アルフレッド・影失(ロスト)・サンクチュアリ。お願いがあるんだが?』

ロスト
『うむ、どうした?ダークの望みなら叶えて…』

覚醒ダーク
『すまないが、アルフレッドと二人きりにさせてくれ!』

ガチャっとドアを開けてロストを蹴り飛ばして部屋から追い出していた…
ロストは戸惑っていたが、察したのかその後は騒いでいなかった。

アルフレッド
『一体アイツは何なんだ…。』

覚醒ダーク
『アイツはお前の影から生まれたらしいな?』

アルフレッド
『ああ…そうだ。』

覚醒ダーク
『…全然似ていない。』

ボソッとダークがロストと我が違うと呟いた。
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