『後悔と罪悪感の中で…』グレー(セラス)×アルフレッド

あぁ…もう全てが遅かったんだ…今更思っても何もかも過ぎ去った過去で…

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この日小生はいつも通り趣味の物書きをしながら時間を潰していた。

『…夜までは時間があるからな、エクシードは屋台で忙しいと言って…………』

いつもの独り言なのに何故か彼の名前を出した瞬間に胸がズキッと痛みだした
思わず手で押さえて気持ちを落ち着かせる。

『"さようならアルフレッド"…………か、そうだな今更なんだな…エクシード。』

ダークの時とは違いエクシードは小生の前から去り恋人になるのを拒んだ
彼の言う通り全て過ぎ去った綺麗な過去なんだとやっと分かった…
走り書きをしていた手が止まる
あぁ…まただ…また彼を…思い出している……………。

『それでも…小生は………』

誰もいない部屋で誰も答えない独り言を呟く
あぁ…気持ちに押し潰されそうだ
彼はこんな思いを何年して来たんだろうか?小生を見つめる彼はどんな表情をしていたんだ?
思い出せない…だって小生は友としてでしか彼を見ていなかったんだから…。

『ッ…ハハッ…そうだな?エクシード…もう、終わったんだな…あの綺麗な過去には…』

あぁ…また彼を思い出しながら酒を飲んで逃げてしまう自分自身に嫌悪を出している…
冷蔵庫の中の酒をどんどんと飲み続け頭を空っぽにしていく
気が付いたら涙が流れていた
顔は笑っているのに何故か涙が止まらなかった…

『ダメなんだ…もう…戻れないんだ…………』

自身に暗示をかける諦めきれない自分自身がまだ居て
次の何でもない日に彼と果たして上手く小生らしく会えるか?とガラにも無い事を考えてしまっていた…

『すまない…すまない…エクシード……………』

彼が居ない部屋で小生は一人泣きながら彼に謝罪を繰り返した哀しみと罪悪感に押し潰されながら冷たい床を見つめる…
涙は枯れることを知らずどんどん溢れてきて……………
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