『愛に似た愛憎をアナタに…』エクシード×アルフレッド

アルフレッドの額に手を当て感情を取り除きかけた瞬間エクシードに手を力強く握られた
ギジギシッと握られ一瞬焦ったがこんな事で焦るような俺ではない
優しく穏やかに落ちいた声でエクシードに促す。

『どうした?エクシード?今日は何かあったのか?』

そう伝えると一瞬だけ表情が驚いて泣きそうな表情になった
"驚"と"怒"と"哀"?それだけではない大きくそれを包み込む感情…………

『"愛憎"…?』

ボソッと呟くとエクシードは焦り深く深呼吸して俺の手を離した。

『グレーさんは人の感情が見えるんだね?』

いつもの口調でトーンが明るくなったが表情が変わらず険しい
何故今頃になってエクシードの闇が出てきたのか?

『まぁ…伊達にジョーカー達を見てるわけじゃねぇからな?』

そう呟くとエクシードは一瞬コチラを睨んで…
すぐにいつもの表情に変わった。

『アハハ…そうだね?あっ!私は屋台をしにいかないといけないからこれにて失礼するよ!!』

目にハイライトが入り一気に先程放っていたオーラが消えた
代わりにエクシードの周りには光が…
コイツ…もしかして…アルフレッドに対してしかあの性格が出ないのか?
不思議がる俺を余所にエクシードは頭を下げて部屋を出ていった…

『…何なんだよ、アイツ!!怖過ぎだろ!』

光の英雄が隠している《愛憎》は俺が思っている程軽いものでは無いのかも知れない。

−−−End
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