『二人にしか分からない気持ち』ディストピア✕エクシード

我がそう告げるとエクシードは優しく笑い我の手を握りながら店の中に入れた…
パァッと明るさが眩しく目を閉じたがゆっくりと目が慣れると満面の笑みの彼と………………

『賑やかで優しい雰囲気の店だ…』

記憶を失った彼を探しに来た時よりも更に賑やかで優しい雰囲気の店で我は今ここに居る
そうか…皆、前に進んでいるんだな…
エクシードに案内され席へと座る。
キョロキョロと周りを見渡すと和服姿の…………アレは………

『光のアルフレッドか?』

アルフレッドは我に気付き前の椅子に座った。

『初めましてだな?エクシードから話しは聞いている。』

不思議な感覚だったアルフレッドが居るのに我が何故暴走しないのか?

『その前にグレーから渡されたこのピアスを付けてくれ
それが無いと話しが出来ないからな?』

グレー様?あぁ…あのお方がエクシードから聞いたんだな
我はアルフレッドから手渡されたピアスを付けた
付けた瞬間グチャグチャモヤモヤした感覚が一気に消え
今この見ている世界がキレイに見えた…………

『どうだ?ディストピア…お前が護ってくれた世界だ。
ありがとう…小生の代わりにエクシードを護ろうとしてくれて…ありがとう…』

ギュッと我の両手をアルフレッドは自身の両手で包み込み笑顔で感謝を伝えてきた…
あぁ…分かっていた…この世界は我とアルフレッドが護ってきたエクシードと彼が作った後の平和な世界だと………

『ッ…すまない…っ…』

『大丈夫だ…もう失わない…ほら、エクシードが笑っているじゃないか!』

我に涙は流せない…だが、今この湧き上がる気持ちをどう表現すれば良いか分からなくて…………
皆が笑っていて彼が側にいてくれる…
あぁ…夢なら覚めないでほしいそこまで考えるくらいに理想な未来だ。

『ディストピアさん!!アルフレッド!!
もう君達から私は離れないよ!!今度こそ約束を守るよ!』

いつもいつもお前を…エクシードを失っているあの風景しか頭の中で浮かばなかった
力強く彼を抱きしめる…………あぁ………エクシードだ
暖かい………正しく我が唯一無二の友エクシードだ。
確認するように何度も彼を見つめるエクシードは笑顔で応えてくれた。

『さてと…小生はもう一つのピアスをジョーカーに渡さないといけないからな?エクシードもう少し彼と…いや、あの時の小生を助けてあげてくれ………
小生のメサイア(救世主)。
頼んだぞ…』

手を振りながら光のアルフレッドは店を出ていった
ずっとエクシードを抱きしめている我だが………あっ…………。
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