『本当の気持ちは…………』 グレー(セラス)×アルフレッド

夜になりいつも通り俺はアルフレッドの部屋へ向かう
コンコンと窓を優しく叩くと笑顔のアルフレッドが見え
自然と俺も笑顔になった…

『待ってたぞ!!グレー!!』

窓を閉め中に入るとニコニコと笑ったアルフレッドが居て
あぁ…コレで良いんだ
ギューッと何かが締め付けられる想いを感じた…

『相変わらず楽しそうだな?アルフレッド…』

笑顔で感情を隠しながらアルフレッドと話す
お願い…気付かないで…こんな気持ち…アナタには…………

『あぁ…今日は昼間ダークが来てくれてな?グレーの事も話したんだが…………グレー?』

『ッ………あっ!いや、アハハ…ブラスターダークさんが来たのか?』

ビクッとしてアルフレッドの視線に気付くと彼は俺を見て悲しそうな表情をしていた
何で…そんな表情…………瞬時とてつもない罪悪感に囚われアルフレッドを見ていられなくなり後退るように壁にぶつかるまで離れた。

『止めてッ…そんな表情で…見ないでっ!この想いは…俺が…私が…持っていれば……………』

両手で顔を隠しながら涙を流す
あぁ…きっと彼は俺を見てガッカリしただろうな
こんな………自分………なんて…………。

『グレー!!そんな事言わないでくれ…きっと…小生も……』

『ダメッ!!言わないで!!』

『…分かった、言わない
大丈夫だ、その気持ちは悪い気持ちでは無いからな
怖がらなくても大丈夫だ。』

ギュッとアルフレッドは俺に近づき優しく抱きしめた
光の暖かさが俺を包み込み思わず抱きしめ返した…
消去した筈なのに記憶が無い筈なのに
何で君はそんなに変わらずに優しく俺を抱きしめるんだ
優しい温もりを知ってしまったら…………俺は…………

『ッ…俺は…』

『いつかその気持ちに言葉が付いたら聞くから、待っているずっと待っているから…』

優しい温もり、優しい声色、優しい言葉が身体の全てに染み渡りふと感情が見えた…………

『"愛情"…………?俺は愛を感じているのか?』

一度無くした感情がふと芽生え焦りだす俺にアルフレッドは更に頭を撫でながら優しく伝えてきた…

『小生も知らなかったんだ、ダークを愛するまではだから怖いという気持ちも分かる…
ゆっくりで良いんだいつかその気持ちに名前を付ける日が来たら…………』

ふと顔を上げると今まで見たことの無い表情で優しく笑うアルフレッドが見えた。

『是非小生に教えて欲しい…』


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