『流した涙の意味は…』

−−−ジョーカーSide
まただ、ディストピアが"アルフレッド"になっている…

『エクシードっ………お前だけでも………ッ……』

そう言って私の後ろにある灯りの光を掴みそこねて力無く諦めたような安心したような笑顔で笑いながらディストピアは気絶をした。

『かなり泣いたんだね?目の下が腫れてる…』

実はディストピアは涙を流すことが出来ない
その為泣くと自身の目の下に涙の痕が現れる
今回はかなり泣いたのか目の下がかなり腫れていた…

『君もアルフレッドに似ていて優しくて臆病なんだよね…
まさか私をエクシードと思った瞬間ドアに当たるまで逃げるとは思わなかったなぁ…』

何度もディストピアのこの行動には慣れてきた筈なのに…
エクシード=光を彼は今もずっと…探しているんだね……

『皆何かを無くして此処に居るんだね…………私もアルフレッド………君を失わなければ…………』

静かに涙を流しながら私は思った…
思っても罪が軽くなる訳じゃない
近くにある控えのベッドにディストピアを寝かせる
横に座り優しく頭を撫でる。

『セラス様もディストピアも私も………いつか笑える日…が来たらいいね…』

思いながら私もアルフレッドを思い出し涙するのだ…
涙の後にまた新しい明日を迎えるために……………………

END
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