『夢見心地の良い日に……………』

−−−グレーside

"泣かないで…"と切なくそして優しい声でアルフレッドは呟きながら気を失った
腕の中で気を失った想い人を俺はずっと見つめながら
笑い泣きした…

『ッ…クハハ…ハッ…………分かってたんだよな……こうなるって…………ッ…………胸が苦しい…………』

ギューッと締めつけられる想いを必死に耐える
涙が止まらない
大好きだ………愛している…………だけどダメだ………
この暖かい光だけは………取っちゃいけない……いけないんだ。

『愛している…………好きだ…………ッ……ぐすっ……』

いつまでも泣いていてはいけない
アルフレッドが起きたら何事もなく笑っていなければ…
目を閉じ落ち着かせる
大丈夫だ、大丈夫……………。

『俺はグレーだ、アルフレッドの良き知人だ。』

恋心を俺は心の奥に閉じ込めた
どうせ届かないなら閉じてしまえばいい
哀しみと一緒に静かに心を閉じた。

『エクシードに会って俺はまた夜に来なければ………』

スッと立ち部屋を静かに出た…
スタスタと歩き廊下に居たエクシードに声をかける。

『会議…終わったか?』

『あっ…グレーさん?はい!終わりましたよ?コレ…本日の報告書です。』

エクシードから報告書を貰い無表情のまま俺は城を出ようとした。

『グレーさん?何かあ…………』

『私に話しかけるな!!馬鹿者!!お前なら私の気持ちが分かるだろう?』

鋭い瞳で睨みつけるとエクシードは突然一人称が変わった俺に驚いていた…

『ッ…す、すいません…気を付けてお帰りください…』

『アルフレッドには用が出来たと言っておけ。
私は帰る…』

頭を下げながら『分かりました。』と言うエクシードを横目で見ながら俺は自分の研究所に帰った。
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