『夢見心地の良い日に……………』

『グレぇに会えて…うれしぃんだ…』

そう、いつもグレーに会ってから昼間が恋しくて…
月1の会議でもセラスを見るとグレーを思いだして……………

『へぇー昼間なのに何故来たんだ?とか責めないんだな?』

ニヤニヤとした表情をしながらグレーは小生に顔を近付けて笑っていた。

『…ひりゅま?ふぇぇっ!か、顔近いっ!!』

『は?それくらい、いつも近付けて…………。』
(何で顔赤いんだ?あっ…酔ってるからか?じゃあ何で顔隠したんだ?)

ドキドキドキドキドキドキドキドキ……………
何故か胸がドキドキしている?
何でだ?グレーは良き友で…………ふとこの間の夜に囁かれた言葉を思い出した。
"アルフレッド…好きだ…"
"お前を俺のモノにしてむちゃくちゃにしたい"
鮮明に脳内に残る声が小生の頭に響いて……………

『ッ………グレぇ………しょうしぇも…しゅきだが…ッ…』

『…アルフレッド、それ以上は……言わないでくれ。
お前を…困らせたくない………俺は…アルフレッドの良き友だ。』

泣きそうで愛おしい人を見つめるような瞳でグレーは小生を見つめながら優しく囁いた。

『グレぇ…………』

『大丈夫だ、今お前は酔ってんだよな?アルフレッドッ…』

グイッとグレーに腕を掴まれ引き寄せられた
小生はどうしたら良いか分からずにずっと抱きしめられたままで黙っていた。

『…あぁアルフレッド、お前が好きだ。
ずっと会ったあの日からお前を忘れれなくて…………』

初めて会ったあの夜?あの時から…………?

『会議終わって…鶴折れって言われて折った後ちゃんと律儀に飾ってるお前の性格とか…』

セラスに折ってもらった鶴の話し………………

『誰だ?とあの夜振り向いてお前を見たあの時…いや、初めて会議に出たあの時にもう、魅入られてたんだな?』

初めて会議に出た?グレーは会議に出てない………筈??

『グレぇは会議に…出てにゃい………』

『ん?そうだな、アルフレッド……
"流石は騎士王アルフレッド様ですね…"』

瞬時耳に囁かれた声が女性の声で…………この声……………

『セ、セラス・ホワイトっ!グレー…お前………ッ………アレ………』

ハッとなりグレーを問いただすとグレーは切ない表情をした後すぐに嘲笑うかのようにクスクスと笑い出した…

『流石だわアルフレッド!!お前はやっぱ優秀だよなー
だが、気付いた所で俺がセラスだと分からないだろうなぁ…
"残念ですよ騎士王アルフレッド様…さぁ…気付いた事は全て「消去(デリート)」しましょうね…"』

近距離で手がかざされ目を見開いた小生に僅かに見えたのは
嘲笑うグレーの表情に涙が流れていた事だけだった………

『グ…グレー…………泣かないで………』

ボソッと呟きながら小生は力無く目を閉じた…………。
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