『夜にしか会えない君は…』

−−−−−アルフレッドside

小鳥のさえずる音が聞こえ、朝日がさす朝に目が覚めた。

『…朝?』

起き上がろうとして上半身を起こし足を動かそうとしたら片手を誰かが握っていて足の横に……………

『えっ?グレー?!』

スヤスヤと綺麗な顔立ちで寝息を立てているグレーが居た…
まだ少し身体がダルくて起きたばかりでぼーっとする中頑張って昨日の夜を思い出す…

(グレーを待っていて………………)

うーんと悩みながら今だ手を握ったままのグレーを見つめつつ考える

『アルフレッド…泣くな…………一緒に居てやるから………』

『!!!』

小生は…………また泣いていたのか?記憶のない事を言われ慌てていると起きたグレーと目が合った。

『何だ…起きてたんじゃねぇか…おはよう。』

いつもと違いグレーが優しく笑って手を握ったままもう片方の手で頭を撫でられていて…
声色が優しくて………………温かい……………。

『おはよう…』

『ってもう朝だな?悪ぃ…俺は夜にだけしか活動しないんだ。
また夜に来るわ…………』

スッと手を離し長い髪をササッと整えて窓を開け去ろうとするグレー
小生は思わず後ろから抱きしめて伝えた。

『じゃあな…ってうぉっ!?危ねぇだろ!』

『今日また夜に会えるんだな?待ってるから…………
昨日はありがとう…寂しくなかった…ありがとう!!』

そう伝えるとグレーは目を見開いて小生を見たがすぐに苦笑じみた優しい笑顔になり小生に囁いた。

『ばぁか…お前じゃなかったら今頃朝まで居ねぇよ。』

『…?』

『…クハハハッ、今は分からなくて良いわ!!んじゃ、また夜に来るわ………身体大事にしろよ?』

窓を開け大声で笑った後に風のように消えていったグレー
小生は去った後でもずっと外を見ていた…

『今は分からなくて良い…?』

今は…? 良く分からない事を言われて困惑する小生に後ろから声がする。

『アルフレッド!!君はまた風邪を引いているのに窓を開けて……………駄目じゃないか!』

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