第2章 目覚める力

「メディーさん!俺を戦闘狂の懐に入れさせてくだせぇ!!」

メディーとツノヤの元へ行き、叫ぶラッスター。

あれ、ラッスター。
そんな大声で叫んだらツノヤにも丸聞こえだぜ?

「やっと決まったのか。分かった。星の少年!私に飛び込め!」

「はい!飛び込みやすぜぇええええ!!!」

「…わお。死んじゃうよ」

そう言い、猛スピードでメディーに飛び込むラッスター。
メディーは戦闘狂と距離をあける。
唖然として見る俺とツルギ。
カヌヤはいつもの無表情で状況を見ている。

…本当に大丈夫なのだろうか。

「失神するなよ?」

「はいぃいいいい!!?」

ラッスターを受け止めたメディーは目にも留まらぬ速さでラッスターをツノヤの方へ投げ飛ばす。

「何?斬られにきたの?」

そう言い、飛んでくるラッスターに薙刀を振りかざすツノヤ。

「そうはさせん!!」

「っぐ!」

しかし、メディーの渾身の一撃を喰らいよろめくツノヤ。

「ラッキーパーンチ☆」

「っち!」

ツノヤの懐に入り、お得意のラッキーパンチを炸裂させる。
今までで一番眩しいくらいに輝きを放っているパンチだ。
衝撃で戦闘狂は飛んでいく。

「行くぞ!」

「まっかせてー!」

ツルギのワイヤーとカヌヤの氷が戦闘狂の身動きを封じる。

「ツノヤ!これで終わりだぁ!!」

思いを込めて拳をツノヤに入れる。
衝撃で身動きを封じていたワイヤーは解け、氷も砕け散った。
白き炎がツノヤを優しく包み込む。
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