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猛暑の原因

「…はぁ。あのヒト何考えてんだか分かんねぇぜ」

「きっと暑くして歪んだ心を浄化したかったんですぜい」

「いやいやいや。意味分か」

「ふむ。それは迷惑な話だ…アイツも相変わらずだなぁ」

「「!!」」

デイタ達の会話に違和感なく入り込む雷の民の長、ファボ。

「…何でウタオルにアンタがいるんだ」

「ぬぬ!久しぶりに再会したのに冷たいではないか、デイタ」

「あぁー!暑い!離れてくれ!」

デイタに拒絶されてわざとらしく悲しげな仕草をするファボ。

「あのお人好しなアニキが拒絶反応を…しかも長相手に!」

「会う度に苦手な酒を強引に飲まされたらああもなるだろう」

「それに長に酒を飲ましたと勘違いされて鬼(メディー)にボコられるしね」

デイタとファボのやり取りを見ながらぼやくカヌヤ達。

「…あぁ!こんなことをしている場合ではなかった。その歪んだ奴に会わねば」

「ちょっと待った!何しに会いに行くんだ?アンタら顔を合わせただけで喧嘩始めんだろ!」

足を進めようとするファボを急いで引き止めるデイタ。

「何って氷を出してもらうのだ!このままではメディーや村の者達が溶けてしまう」

「長…氷出してもらっても暑さで溶けちゃうよ…」

「!!」

悲しい真実に衝撃を受け、その場に崩れるファボ。

「我は…またメディーや村の者達を救えぬというのか…」

「元気出してくだせぇ。そういうこともありますぜ!」

倒れているファボにうちわを扇ぐラッスター。

「…ゴホン。そろそろ茶番劇を終わってもらっても良いか?このまま聞いていたら馬鹿がうつる。」

「原因もわかったことだし会いに行こうよ」

「そうだな…ウタオルの地下研究所にいるだろう」

そうと決まれば足を進めるデイタ達。

「ファボさんが落ち込んでたらみんな元気出な…って、あれ?アニキ達がいない!!」

そして出遅れたラッスターは一人置いて行かれたようだ。
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