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猛暑の原因

「…おい、藻屑(もくず)」

「…なんでしょうか」

デイタの存在にも気づいたジュラアはいつものあだ名でデイタを呼ぶ。
呼ばれたデイタは逆らわずにジュラ達のもとに行く。

「あのお転婆ポニーテールはこの暑さに苦しんでたか?」

「…苦しみを越えて怒りで満ち溢れてたぜ」

「クク…それは良い事だ」

満足気に笑うジュラアは装置を止める。
ジュラア以外の三人は頭に?マークを浮かべる。

「なぁ、ジュラアさん…何でタイルターを暑くしたんだ?」

「何ででしょう」
「みんなと海水浴したかったのだな」

「「………。」」

ドヤ顔を決めるファボを冷ややかな目で見るジュラアとデイタ。
ダクロは優しく頷いている。

「一人でできないことはみんなでやろう」

「…またジュラアのぶっ飛び論か」

両手を広げ語り出すジュラア。
ファボとダクロはため息を吐く。
デイタは大人しく聞いている。

「みんなの力を得るには共感が必要。共感してもらうには同じ思いをしてもらおう。


…このタイルター一に栄えてタイルター一に人口が多いウタオル。まずはそこの王女様の力を得ないとな。」

「…偉そうなこと言って結局は他力本願だってんだう!いだ!刺さってる刺さってる!」

水をさすダクロにナイフをお見舞いする。
戦闘モードからオフになっているダクロは痛みに悶絶する。

「…もっと他に方法があっただろうに」

「共感を得るどころか怒りを得てるぜ…力貸してくれるか危ういぜ」

「お転婆ポニーテールは俺に逆らう程馬鹿じゃない」

あれ…
共感を得るとかじゃなくてそれは脅しじゃないか?ジュラアさん。

とても口には出せない声を心の中で呟くデイタ。
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