第3章 幾つもの思い
「無事に仲直りできたみたいで良かったね」
「…あ?仲直りできるか心配でついてきたの?本当面白い奴らだな」
「あ、あぁ…悪いことしたな…」
「本当だぜ!!ヤイバのこの!可愛い寝顔を!!お前らも見られるなんて罪だ!!!」
勢いよく俺たちの方を見るサラム。
そんなサラムにラッスターはビビって俺の後ろに隠れていた。
「…お、おう…気持ち良さそうに寝てるな…」
「本当な…コイツ普段は人前では寝ないんだ…レアなんだぜ?しっかりと目に焼き付けとかないとな!」
「…あ、あぁ…お前がヤイバのこと大好きなのはよく伝わったぜ…」
「………。
デイタ…お前はヤイバのこと好きか?」
「…え?」
「自分の命狙ってる奴のこと好きかって聞いてんだ」
「…まだヤイバのことよく知らねぇけど…コイツは良い奴だ。好きだぜ!」
「…ふふ…はははは!
最高だぜ、デイタ!お前みたいなの中々いないぜ!!
この世界を壊すにはお前みたいな真っ直ぐな馬鹿が必要なんだ」
「…それって褒めてるのか?」
「あぁ、最高の褒め言葉だろ?」
「デイタ君には至極の褒め言葉だね、良かったね」
「さすがアニキですぜい!かっこいいー!!」
「お、おう…そうか…何だか照れるな」
「……とんだ茶番だな…」
「まあまあ、この茶番も血塗れのショーに変わるかもだぜ?」
そう言い、噴水の前にいる薄紫色の短髪の少女に目を向けるサラム。
あの少女は…いつの間にいたんだ…?
「よお、泣き虫。久しぶりだな〜」
「…何で…平気な顔してられるの…?」
「「!!」」
俯いていた顔を上げ、サラムを見る少女。
その顔は…目は…怒りに満ちていた。
「…アイツ頭に血が上ってるみたいだな…少しの間ヤイバのこと頼んだぜ」
「あぁ…あの子と知り合いなのか?」
「まあな〜」
ヤイバをベンチに寝かせて、立ち上がるサラム。
向けられた剣に応えるかのように細剣を向ける。
「レイ…そんな物騒なもんを向けるってことは俺様を殺す気でいるのか?」
「…へーリオス様は生きて連れて帰るように私に命令した…
けど…私は…許せない…!!仲間を殺した…ヤイバを傷つけたお前を…!!」
「…まあ、殺したいんなら殺せば良いんじゃない?」
「っ!!」
細剣を下ろし手をヒラヒラとさせるサラム。
レイと呼ばれた少女は大きく振りかぶりサラムに斬りかかる。
「まあ、当てられたらの話だけどな〜」
容易く攻撃を避けるサラム。
少女は負けじと剣を振り続ける。
「はぁ…はぁ…」
「か弱い俺様に気を遣わずにお前の戦い方で戦った方が良いんじゃないの?」
「っ…!誰がお前なんかに気を遣うもんか!ムカつく!!
ろくに訓練にも出てないくせに!何にも努力なんてしてないくせに!!辛い思いなんてしてないくせに!!
何で当たらないの!!」
「………。
…まあ、無駄な実験を受けてるお前には当てられないだろうな」
「!!!」
サラムの言葉に俯き動かなくなった少女。
「…あの子実験体なんだね…」
「サラムさん…酷いこと言われたからって…言い過ぎですぜい…」
「そうだねー…カヌヤよりキツいこと言ってるねぇー」
「俺を出すのやめんかい」
「アイツなりに何か考えがあるんだと思うぜ」
見守り続ける俺たちに動きを見せるレイ。
「…無駄なんかじゃない!みんなの努力を馬鹿にするな!!」
「!!!」
少女は剣を自分の胸に突き刺す。
少女の行動に驚く俺たちに静かに見ているサラム。
「…まさか…アイツは…」
「…カヌヤ…?」
「ああああ!!!」
少女の傷口から闇の力が溢れ出し少女を包み込み、少女は悪魔のような姿に変わっていた。
何だ…?この恐怖を込み上げさせるこの感覚は…?
「…あ?仲直りできるか心配でついてきたの?本当面白い奴らだな」
「あ、あぁ…悪いことしたな…」
「本当だぜ!!ヤイバのこの!可愛い寝顔を!!お前らも見られるなんて罪だ!!!」
勢いよく俺たちの方を見るサラム。
そんなサラムにラッスターはビビって俺の後ろに隠れていた。
「…お、おう…気持ち良さそうに寝てるな…」
「本当な…コイツ普段は人前では寝ないんだ…レアなんだぜ?しっかりと目に焼き付けとかないとな!」
「…あ、あぁ…お前がヤイバのこと大好きなのはよく伝わったぜ…」
「………。
デイタ…お前はヤイバのこと好きか?」
「…え?」
「自分の命狙ってる奴のこと好きかって聞いてんだ」
「…まだヤイバのことよく知らねぇけど…コイツは良い奴だ。好きだぜ!」
「…ふふ…はははは!
最高だぜ、デイタ!お前みたいなの中々いないぜ!!
この世界を壊すにはお前みたいな真っ直ぐな馬鹿が必要なんだ」
「…それって褒めてるのか?」
「あぁ、最高の褒め言葉だろ?」
「デイタ君には至極の褒め言葉だね、良かったね」
「さすがアニキですぜい!かっこいいー!!」
「お、おう…そうか…何だか照れるな」
「……とんだ茶番だな…」
「まあまあ、この茶番も血塗れのショーに変わるかもだぜ?」
そう言い、噴水の前にいる薄紫色の短髪の少女に目を向けるサラム。
あの少女は…いつの間にいたんだ…?
「よお、泣き虫。久しぶりだな〜」
「…何で…平気な顔してられるの…?」
「「!!」」
俯いていた顔を上げ、サラムを見る少女。
その顔は…目は…怒りに満ちていた。
「…アイツ頭に血が上ってるみたいだな…少しの間ヤイバのこと頼んだぜ」
「あぁ…あの子と知り合いなのか?」
「まあな〜」
ヤイバをベンチに寝かせて、立ち上がるサラム。
向けられた剣に応えるかのように細剣を向ける。
「レイ…そんな物騒なもんを向けるってことは俺様を殺す気でいるのか?」
「…へーリオス様は生きて連れて帰るように私に命令した…
けど…私は…許せない…!!仲間を殺した…ヤイバを傷つけたお前を…!!」
「…まあ、殺したいんなら殺せば良いんじゃない?」
「っ!!」
細剣を下ろし手をヒラヒラとさせるサラム。
レイと呼ばれた少女は大きく振りかぶりサラムに斬りかかる。
「まあ、当てられたらの話だけどな〜」
容易く攻撃を避けるサラム。
少女は負けじと剣を振り続ける。
「はぁ…はぁ…」
「か弱い俺様に気を遣わずにお前の戦い方で戦った方が良いんじゃないの?」
「っ…!誰がお前なんかに気を遣うもんか!ムカつく!!
ろくに訓練にも出てないくせに!何にも努力なんてしてないくせに!!辛い思いなんてしてないくせに!!
何で当たらないの!!」
「………。
…まあ、無駄な実験を受けてるお前には当てられないだろうな」
「!!!」
サラムの言葉に俯き動かなくなった少女。
「…あの子実験体なんだね…」
「サラムさん…酷いこと言われたからって…言い過ぎですぜい…」
「そうだねー…カヌヤよりキツいこと言ってるねぇー」
「俺を出すのやめんかい」
「アイツなりに何か考えがあるんだと思うぜ」
見守り続ける俺たちに動きを見せるレイ。
「…無駄なんかじゃない!みんなの努力を馬鹿にするな!!」
「!!!」
少女は剣を自分の胸に突き刺す。
少女の行動に驚く俺たちに静かに見ているサラム。
「…まさか…アイツは…」
「…カヌヤ…?」
「ああああ!!!」
少女の傷口から闇の力が溢れ出し少女を包み込み、少女は悪魔のような姿に変わっていた。
何だ…?この恐怖を込み上げさせるこの感覚は…?