プロローグ
遠い昔に人間は強くありたいがために恐ろしい兵器を創ってしまった。
自然の力を自由に操ることのできる兵器を。
兵器は『民』と名付けられた。
民は人間と姿は同じだが兵器として扱われた。
人間は長い年月をかけて様々な種族の民を増やしていった。
そして民が子を産めばその子も民となり、更に増えていった。
人間は自分の利益のために民を道具として扱った。
民たちは人間に忠実だった。
……大戦争が起こるまでは。
道具として扱われていた民たちは耐えられなくなり人間に逆らった。
起きてはいけない人間と民の大戦争が始まってしまったのだ。
多くの人間も民も死んでいった。
民はただ人間と仲良く暮らしたかっただけだった。
道具として扱われて悲しかっただけだった。
長い戦いに終止符を打つため、民は新しく人間がいない自分たちの世界を創った。
みんなが笑い合える幸せな世界を…
薄緑色の透き通るような美しい髪の持ち主は言った。
「この世界には足りないものがあります」
闘争心溢れる金髪の男は聞いた。
「…足りないもの?」
「そうです…この世界には」
――ヒトを制する力が足りないのです――
そして新たに物語をはじめる言葉。
世界は破滅への道を歩むのか。
それとも平和への道を歩むのか。
この物語はヒトが本当の幸せと向き合う物語である。
自然の力を自由に操ることのできる兵器を。
兵器は『民』と名付けられた。
民は人間と姿は同じだが兵器として扱われた。
人間は長い年月をかけて様々な種族の民を増やしていった。
そして民が子を産めばその子も民となり、更に増えていった。
人間は自分の利益のために民を道具として扱った。
民たちは人間に忠実だった。
……大戦争が起こるまでは。
道具として扱われていた民たちは耐えられなくなり人間に逆らった。
起きてはいけない人間と民の大戦争が始まってしまったのだ。
多くの人間も民も死んでいった。
民はただ人間と仲良く暮らしたかっただけだった。
道具として扱われて悲しかっただけだった。
長い戦いに終止符を打つため、民は新しく人間がいない自分たちの世界を創った。
みんなが笑い合える幸せな世界を…
薄緑色の透き通るような美しい髪の持ち主は言った。
「この世界には足りないものがあります」
闘争心溢れる金髪の男は聞いた。
「…足りないもの?」
「そうです…この世界には」
――ヒトを制する力が足りないのです――
そして新たに物語をはじめる言葉。
世界は破滅への道を歩むのか。
それとも平和への道を歩むのか。
この物語はヒトが本当の幸せと向き合う物語である。