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第2章 目覚める力

「…あーあ。せっかくのフードが台無しだよ」

「それは悪いことをしたな」

戦闘狂の殺気の籠った声と共に俺は現実に戻った。

ーーデイタ…貴方はどう思いましたか?ーー

今日はやけに話してくれるんだな。
それに戦闘狂の過去まで見せてくれるなんてな。

ーー…最初は確かに私が見せました。ですが途中からは貴方の意思で戦闘狂の過去を見ていましたーー

…俺の意思で過去を?

ーーはい…貴方の癒しの力が目覚めてきているのですーー

…よく分からねぇけど、その力が目覚めたら戦闘狂を救うことができるんだな?

ーーできます…ですが……ーー

ーー…貴方は自分の力が目覚めても後悔はしませんか?全てを受け止める覚悟は…ーー

アンタの言っていることはよく分からねぇな…
俺に戦闘狂を救えと言ったり、後悔はしないかと聞いてきたりと…

「面倒なこと言ってないでとっとと全部俺に任せろ!!」

「…?」

「…アニキ…戦闘狂にまで男前な一面を見せるとは…!!さすが、アニキ!!」

心の声が出る俺に少し困惑する戦闘狂。
そして、ラッスターたちも合流したようだ。
ラッスターはなぜか感動していた。

ーー?!…デイタ…まさか貴方からそんなにも乱暴な言葉が出るとは…ーー

ーーやはり私は貴方の足枷でしかないのですね…ーー

随分と面倒なヒトが住んでて困ったもんだぜ。
この戦いが終わったらアンタが何者か聞かせてもらうからな!もう待たねぇからな!

ーー…普段怒らないヒトが怒ると…やはり怖いです…ーー

ーーわかりました…私はもう止めません…救ってあげてください、あの哀しき子をーー
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