究極×音速GS(しゃそにGUN’s Service)
「手紙?」
ソニックが顔を上げる。あれから二週間後の。
静かな午後のGUN本部。
「ああ。マキ先生からだ。」
シャドウは封筒を取り出し、それに目を通しながら淡々と告げた。
「無事退院して、今は教師の仕事に戻っている。」
「ふーん……」
ソニックは差し出された手紙を受け取るとざっと目で追い、口の中で文字を転がす。
──────
ついこの間の出来事なのに、今ではまるで夢のようです。
この学校は私の若い頃通っていた学校でもあり、古い古い学校です。
廃校の話も上がっています。ここに居ると何だか切なくなってしまって。
気付いたらあのような不思議な体験をしていました。
ご迷惑をおかけしてしまったのに、今でも少し焦がれるような気持ちが残っているのです。
私はもう、こんなに歳をとったというのに。
学校には誰もが皆、あの頃の自分が迷子になったままで居るのかもしれません。
「あの時はどうすれば良かったのかしら」。「今ならこうするのに」。
そんな事をずっとずっと思いながら歳を重ねていくのでしょうね。
──────
「……後悔はしたくねぇなぁ。」
読み終えたソニックが、ぼそりと呟く。
「……後悔の一つもない人生など、味のない人生に思えるが。」
シャドウの声は静かに重い。
「そうかぁ?」
「……そうだ。お前にはひとつ後悔して欲しいことがあるんだが。」
「……ん?」
怪訝そうに振り返ろうとしたソニックを、シャドウが背後から抱き締め───
「……!……シャⅾ……」
そのままソニックの身体を持ち上げて仰け反り、床に彼の頭を叩き付ける。
「ぐわっ!?」
ソニックの叫びと共に、床が強く鳴り響いた。
「貴様何を怪我してくれているんだ。今回の貴様は任務に参加してるわけじゃない。一般人の部類に入るんだ。……一般人を守るというGUNの務めの為には、怪我をされては困るんだが?」
即座にソニックの片腕を太腿に挟みそのまま両腕で挟んだ片腕を全体的に反らせるように可動部以上に伸ばしながら、シャドウは冷淡に言い放つ。
「け、怪我? ああ、あの時? いや別にちょっとした打ち身ってやつだろ、寧ろ今のが──いてててててててっ!!!」
「……とはいえ、おかげでマキ先生は無事だったからな。そこは感謝しておいてやろう。」
関節を解きながら、シャドウはようやく腰を上げる。
「ドウイタシマシテ……」
床に伸びながらソニックが呻く。
「……他人のために身体が動くのは、お前の美点と言えるんだろうがな。」
呆れたように言い残すシャドウ。
「……どーも。」
「……………つーか、たまに褒められるとちょっと照れちまうぜ。」
頭をかきながら照れ笑いを浮かべる青いハリネズミにシャドウの声が低く響く。
「染めてやろうか。その毛を。赤に。」
「……ごめんなさい。」
ソニックは即座に両手を挙げて降参した。
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