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~輝りは影に憧れる~

「……止まって……見える……もの……? なに……そ……れ……」

 ルミナスの声は、もう囁きに近かった。
 隻眼がかすかに揺れ、視線は定まらない。
 口元は、笑おうとして──笑えなかった。

「わかん……ない…よ……シャ…ド…………ウ………」

 その小さな身体が、ふらりと前に傾ぐ。

 限界だった。

 疲れ、痛み、冷えきった雨、そして――
 "強くなろうとする心"が、とうとう支えきれなくなった。

 が、ルミナスの体は、地面には倒れなかった。

 ふわり、と

 シャドウの片手が、迷いなくその身体を支えていた。
 重さは、ほとんど感じなかった。だが、その背中には、信じがたい重圧が宿っている気がした。

 「……全く、お前は……」

 呆れるような、諦めるような、けれどどこか───優しい声。
 シャドウは、ルミナスの小さな体をそっと抱える。

 その腕の中で、ルミナスの呼吸が、穏やかに、規則的になっていく。

 小さな寝息。

 瞼を閉じ、つい先ほどまで走り続けていた少年は、
 やっと、"止まることを許された"かのように、静かに眠った。

 雨はまだ降り続いていた。
 だがその雨音は、どこか──少しだけ優しくなった気がした。
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オリソニ豆知識図鑑