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~輝りは影に憧れる~

「……っ……大丈夫…だよ……まだ、動け……」

 立ち上がろうと、震える手に力を込めて言葉を絞り出したその瞬間──

 シャドウが膝をつき、手を差し出す。

 その動きだけで、ルミナスの言葉は遮られた。
 拒絶ではなく、庇うような距離感だった。

 「……もういい。」

 低く、鋭く、だが不思議と優しさの混じった声。

 「誰かに追いすがるように走るのは、"ヒーロー"ではない。
  自分が崩れそうなまま突っ走る事を、"強さ"とは呼ばない。」

 雨音が、会話の切れ間を埋めるように降り続ける。

 「無理をするな。もう立たなくていい。」

 その言葉に、ルミナスは息を呑んだ。

 「……だって、オレ……強く……ならなきゃ……っ」

 声が震え、泥に濡れた頬を雨が這う。
 痛む右眼が視界の片隅で脈打ち、もう立つどころか、呼吸すら辛いのに。

 それでも口にした"止まれない理由"を、
 シャドウは黙って、受け止めていた。

 そして、静かに言った。

 「……力は、走り続けるためだけのものじゃない。」

 「止まった時こそ、見えるものもある。
  ───そして、今のお前にはそれが"必要"だ。」

 濡れた空の下、シャドウの言葉だけが、唯一の温度を持っていた。
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オリソニ豆知識図鑑