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第二章 交差する思惑永い夜

 シャドウを再び安静な状態に戻したあと、ラボのリビングには、張り詰めた沈黙が残っていた。

 テイルスはモニターの数値を睨みながら、細かく呼吸と脳波の動きを確認している。
 一方、ソニックは壁にもたれ、腕を組んだまま難しい顔をしていた。

 「……あんなシャドウ、見たことねぇ」

 静かに漏らした言葉には、戸惑いと苛立ちが入り混じっている。

 「アイツが抱えてるものは、ずっと前からわかってたつもりだったけど……今回のは、それどころじゃない。何かが、根っこから壊されてる」

 テイルスが軽く頷く。

 「夢の中で何を見たのか……話の断片からして、きっと"フェイリャ"って存在が鍵だよね」

 「フェイリャ、ね……」

 ソニックは天井を見上げる。
 聞いたことのない名前。だが、シャドウと繋がりがある何かであることは間違いなかった。

 「マリアの顔をして、マリアの声で……シャドウを責めた。そんな奴が、ほんとに"人間"の心を持ってるって言えるのかよ」

 「でも、シャドウは言ってた。"あいつにも感情があった"って」

 「……感情か」

 ソニックは視線を扉の向こう───シャドウの部屋へと移す。

 「だったら、なおさら止めないとな。こんなやり方、、マリアはきっと…いや絶対に望んでない」

 しばしの沈黙。

 やがて、テイルスが口を開いた。

 「ソニック……これから、どうするつもり?」

 「決まってる」

 ソニックは、いつものように軽く笑った。けれど、その目は真剣だった。

 「まずは、シャドウが完全に戻るまで、俺たちで全部守る。フェイリャが何者だろうと、今度は一人で抱えさせたりしない」

 青いハリネズミの背筋が、音もなく伸びる。

 「シャドウは、今も戦ってる。だったら俺たちは───その背中を、支えてやるだけだ、そうだろ?」

 それは、言葉ではなく信頼で結ばれた意志だった。
"仲間"として、"友"として。
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オリソニ豆知識図鑑