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第二章 交差する思惑永い夜

ベッドの上で荒い息を吐きながら、シャドウは額に手を当てた。
思考が霞む。だが、あの夢の光景は、あまりにも鮮明すぎた。

マリアの笑顔。
差し伸べられた手。
そのぬくもり。

――そして、それが闇に染まる瞬間。

「……違う……違う……」

呟きながら、シャドウはベッドの端に手をかけ、身体を起こそうとした。
だが、動かした瞬間、痛みが全身を走る。
それでもなお、立ち上がろうとする。

「……行かなければ……」

その声に反応するように、ラボの奥で警告音が鳴った。

「シャドウ!? ちょ、動いたらだめだ! 今の君の状態じゃ――!」

テイルスの叫び声と同時に、ソニックが駆け寄ってきた。

「バカ野郎! 起き上がってる場合かよ!」

「……離せ……僕は……行かなきゃならない……!」

苦痛に顔を歪めながらも、シャドウはもがく。
腕を掴むソニックの手に、容赦なく力を込めて振り払おうとする。

「お前、死ぬぞ!? 今無理したら、本当に取り返しがつかない!」

「僕には……確かめなきゃならないことがある……!」

叫ぶように、吐き出したその声には、焦りと、恐怖と、責任――
すべてが混じっていた。

「……あれは…!僕が……!」

そこまで言いかけたとき、痛みに足が崩れ、ベッドに崩れ落ちる。
その身体を、ソニックがすぐさま支えた。

「……わかった。落ち着け、シャドウ。だからこそ、今は動くな。な?」

「お前が見たもの、全部……ちゃんと聞く。だから……今は、休まなきゃだめだ。…Do you get it?」

その言葉に、シャドウは悔しそうに奥歯を噛みながら、拳を固めた。

「……っ、くそ……!」

マリアの囁き、フェイリャの瞳。
それらが頭の中を渦巻く中、彼はただ、深く呼吸を繰り返した。

今だけは、動けない――けれど、止まったわけじゃない。
再び立ち上がるその時まで、彼の意志は確かに、燃えていた。
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オリソニ豆知識図鑑