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今日は珍しく真面目な飯田が欠席らしい
理由は発熱がどうとか
いつも無駄に頑張ってるから疲れでも出たのか・・・?
とりあえず見舞いにでも行こうか
今日は午前授業で終わりだったので早く来ることが出来た
私は飯田家の前に着き鈴を鳴らした
少しすると家の中からドタバタと聞こえ、目の前のドアが開いた
飯田「はい・・・って、名前orナマエくん!?」
「やぁやぁ、お見舞いに来たよ
てかすごい辛そうだけど大丈夫か?」
飯田「あ、あぁ、ただの、発熱だ」
本人はそう言ってるが、顔は赤くフラフラで焦点も合っていない
「ただの、ねぇ・・・おっと」
案の定、飯田は目眩がしたのか私の方に倒れてきた
受け止められた飯田はさらに顔を赤くして離れようとした
飯田「す、すす、すまない!」
「キョドりすぎ
あ~離れなくていい、どうせ立てないんだろ?
部屋まで運んでいくから案内よろしく」
そもそもそのつもりで来たんだし
飯田「えっいやしかし・・・すまない・・・」
あれ?もっと拒否してくるかと思ったのに
「あ、そういえば今日ご家族の方とかって・・・」
飯田「今日は、全員用事があって、帰ってこないんだ」
「そうか」
あまり喋らせてはいけないと思い、その後黙って飯田の部屋まで行った
飯田の部屋に着いて飯田を布団に入れると、やはり辛かったのか少し表情が和らいだ
飯田「すまない、ありがとう
重かっただろう?」
「いんや、私の個性忘れたのか?」
確かに身長差があって普通なら重かっただろう
だが私の個性ならこのくらい楽勝だった
飯田「・・・そうだったな」
「うんうん、あ、冷えピタ買ってきたぞ」
飯田(まさかの冷えピタ)
私はここに来る前に買ってきた冷えピタをビニール袋から取り出し、貼ろうとした
「ちょっと眼鏡外すぞ・・・あら、イケメン」
飯田「なっ・・・!?」
私の言葉にまた顔を赤くする飯田
しかも言葉が出てこないのか口をパクパクしている
これ以上からかうとオーバーヒートしてしまうので、心の中で可愛いな~と思う私だった
冷えピタを貼り終わり眼鏡を戻そうとするが、これから休むのにいらないなと思いそのままにしておく
本人は眼鏡をとっていることを熱のせいで忘れたのか何も言ってこない
「さて、腹減っただろ!
何か作るけど、やっぱお粥がいいか?」
飯田「いや、その・・・」
「ん?他のがいいか?何でもいいぞ」
飯田「・・・ビーフシチュー」
・・・・・・
そういえば、飯田はビーフシチューが好きだって前に言ってたな
こんな時にもビーフシチューって・・・
「ふ、ふふふっ、あっはははは!
飯田らしいなぁ!」
飯田「わ、笑わないでくれ・・・」
自分でも変な答えだと自覚しているのか、布団で顔の半分を覆ってしまった
「あっはは、ごめんごめん!
じゃあ、作ってくるからちゃんと寝てるんだぞ」
数十分後、ビーフシチューを作り終えたので、部屋に戻って静かにドアを開けた
すやすや眠っている飯田を起こさないように近付いたが、気配を察知したのか起こしてしまった
飯田「ん・・・」
「あ、ごめん、起こしちゃったか」
飯田「いや、大丈夫だ・・・」
「ビーフシチュー、作ってきたぞ
寝起きだけど食べれるか?」
飯田「あぁ、ありがとう」
飯田は布団から上半身だけを起こし、ビーフシチューの入った皿を受け取ろうとした
だが飯田に差し出されたのはビーフシチューが乗っかっているスプーンだった
「はい」
飯田「?」
「ほら、俗に言うあーんってやつ
はいあーん」
飯田「!?いっいや!自分で食べられる!」
慌てた様子で私から皿とスプーンを取ると、急いで食べ始めた
「そうか?ざ~んねん
で、どうだ?美味いか?」
飯田「ああ!こんなに美味いビーフシチューは初めてだ・・・!」
顔をぱぁっと輝かせながら言う飯田
私はそんな飯田を見てすごく嬉しくなった
「本当か!?よかった~!って食べるの早っ」
飯田「ごちそうさまでした」
律儀に両手を合わせそう言った後、飯田は眠そうに欠伸をした
「食ったら眠くなるってか
はい、薬飲んで寝ろよ」
傍に置いてあった薬と水を渡すと飯田は「ありがとう」とお礼を言いながら受け取り、薬を飲んだ
今度は私が薬と水を受け取り元に位置に戻し、食器を戻しに部屋を後にした
食器を片付けて飯田の部屋に戻ると本人はぐっすり眠っていた
私はベッドの側に行き、飯田の寝顔を眺めた
「こうしてると、やっぱ子供なんだよなぁ・・・」
飯田と私はもちろん同い年だが真面目な性格のせいか、たまに大人に見える時がある
学級委員長だから、自分の仕事だからとあまり周りに頼らない
・・・少しくらい・・・
「・・・帰ろう」
そう呟いてベッドに手をかけ立ち上がろうとした時
「?」
突然右手に温もりを感じた
見ると飯田の手が私の手を掴んでいた
寝ぼけてるのかと思って確認すると狸寝入りでもしてたのかぱっちり目が開いていた
「うわっビックリした!
また起こしちゃったか?どうかしたか?」
飯田「・・・?いや・・・何をしているんだ僕は・・・?」
どうやら当の本人も困惑しているらしい
私も最初何が何だかわからなかったが、ふとあることを思い出した
(そうだ、今ここに誰もいないんだ
風邪を引いて身体的にも精神的にも辛いのに、1人だったんだ・・・)
未だに困惑してる飯田はとりあえず手を離そうとする
だがそれは私のもう片方の手によって阻まれた
飯田「え・・・名前orナマエくん・・・?」
「・・・こんな時くらい、甘えなよ」
珍しく真面目な私を見て飯田は目を見張る
それから数秒後、先に口を開いたのは飯田だった
飯田「・・・に」
ボソッとしか呟かれなかった言葉を私は聞き逃さなかった
「何だ?」
飯田「っ・・・手を、握っていてほしい・・・」
「・・・へ」
もっと違う事だと思っていた私は、意外な答えに顔を赤くした
「お、おう、わかった」
立ち上がりかけていた私はまた座り、改めて飯田の手を握った
「こ、これで、いいか・・・?」
飯田「あ、ああ・・・温かいな」
「~っ!」
いつもの委員長としての威厳(?)のある声とは違い、優しい声で言ってきた
私はまだ赤みの引かない顔をさらに赤くする
「なっ何言って・・・って」
恥ずかしさで俯いていた私は飯田のほうを向いた
だが既に眠ってしまったのか、寝息を立てている
「・・・はぁ・・・全く
・・・いつもお疲れ様、委員長」
委員長とクラスメイトって壁、いつか越えたいな
そう願いながら私も睡魔にやられ、いつの間にか寝てしまった
(飯田「ん・・・ん!?なっ何故名前orナマエくんが!?・・・寝ているのか?
あぁ、そうだ、僕が引き止めてしまったんだ
・・・男の部屋にいるというのに、無防備すぎないか・・・いや、僕がそう見られていないだけかもしれないが
僕は、君が好きだというのに」)
理由は発熱がどうとか
いつも無駄に頑張ってるから疲れでも出たのか・・・?
とりあえず見舞いにでも行こうか
今日は午前授業で終わりだったので早く来ることが出来た
私は飯田家の前に着き鈴を鳴らした
少しすると家の中からドタバタと聞こえ、目の前のドアが開いた
飯田「はい・・・って、名前orナマエくん!?」
「やぁやぁ、お見舞いに来たよ
てかすごい辛そうだけど大丈夫か?」
飯田「あ、あぁ、ただの、発熱だ」
本人はそう言ってるが、顔は赤くフラフラで焦点も合っていない
「ただの、ねぇ・・・おっと」
案の定、飯田は目眩がしたのか私の方に倒れてきた
受け止められた飯田はさらに顔を赤くして離れようとした
飯田「す、すす、すまない!」
「キョドりすぎ
あ~離れなくていい、どうせ立てないんだろ?
部屋まで運んでいくから案内よろしく」
そもそもそのつもりで来たんだし
飯田「えっいやしかし・・・すまない・・・」
あれ?もっと拒否してくるかと思ったのに
「あ、そういえば今日ご家族の方とかって・・・」
飯田「今日は、全員用事があって、帰ってこないんだ」
「そうか」
あまり喋らせてはいけないと思い、その後黙って飯田の部屋まで行った
飯田の部屋に着いて飯田を布団に入れると、やはり辛かったのか少し表情が和らいだ
飯田「すまない、ありがとう
重かっただろう?」
「いんや、私の個性忘れたのか?」
確かに身長差があって普通なら重かっただろう
だが私の個性ならこのくらい楽勝だった
飯田「・・・そうだったな」
「うんうん、あ、冷えピタ買ってきたぞ」
飯田(まさかの冷えピタ)
私はここに来る前に買ってきた冷えピタをビニール袋から取り出し、貼ろうとした
「ちょっと眼鏡外すぞ・・・あら、イケメン」
飯田「なっ・・・!?」
私の言葉にまた顔を赤くする飯田
しかも言葉が出てこないのか口をパクパクしている
これ以上からかうとオーバーヒートしてしまうので、心の中で可愛いな~と思う私だった
冷えピタを貼り終わり眼鏡を戻そうとするが、これから休むのにいらないなと思いそのままにしておく
本人は眼鏡をとっていることを熱のせいで忘れたのか何も言ってこない
「さて、腹減っただろ!
何か作るけど、やっぱお粥がいいか?」
飯田「いや、その・・・」
「ん?他のがいいか?何でもいいぞ」
飯田「・・・ビーフシチュー」
・・・・・・
そういえば、飯田はビーフシチューが好きだって前に言ってたな
こんな時にもビーフシチューって・・・
「ふ、ふふふっ、あっはははは!
飯田らしいなぁ!」
飯田「わ、笑わないでくれ・・・」
自分でも変な答えだと自覚しているのか、布団で顔の半分を覆ってしまった
「あっはは、ごめんごめん!
じゃあ、作ってくるからちゃんと寝てるんだぞ」
数十分後、ビーフシチューを作り終えたので、部屋に戻って静かにドアを開けた
すやすや眠っている飯田を起こさないように近付いたが、気配を察知したのか起こしてしまった
飯田「ん・・・」
「あ、ごめん、起こしちゃったか」
飯田「いや、大丈夫だ・・・」
「ビーフシチュー、作ってきたぞ
寝起きだけど食べれるか?」
飯田「あぁ、ありがとう」
飯田は布団から上半身だけを起こし、ビーフシチューの入った皿を受け取ろうとした
だが飯田に差し出されたのはビーフシチューが乗っかっているスプーンだった
「はい」
飯田「?」
「ほら、俗に言うあーんってやつ
はいあーん」
飯田「!?いっいや!自分で食べられる!」
慌てた様子で私から皿とスプーンを取ると、急いで食べ始めた
「そうか?ざ~んねん
で、どうだ?美味いか?」
飯田「ああ!こんなに美味いビーフシチューは初めてだ・・・!」
顔をぱぁっと輝かせながら言う飯田
私はそんな飯田を見てすごく嬉しくなった
「本当か!?よかった~!って食べるの早っ」
飯田「ごちそうさまでした」
律儀に両手を合わせそう言った後、飯田は眠そうに欠伸をした
「食ったら眠くなるってか
はい、薬飲んで寝ろよ」
傍に置いてあった薬と水を渡すと飯田は「ありがとう」とお礼を言いながら受け取り、薬を飲んだ
今度は私が薬と水を受け取り元に位置に戻し、食器を戻しに部屋を後にした
食器を片付けて飯田の部屋に戻ると本人はぐっすり眠っていた
私はベッドの側に行き、飯田の寝顔を眺めた
「こうしてると、やっぱ子供なんだよなぁ・・・」
飯田と私はもちろん同い年だが真面目な性格のせいか、たまに大人に見える時がある
学級委員長だから、自分の仕事だからとあまり周りに頼らない
・・・少しくらい・・・
「・・・帰ろう」
そう呟いてベッドに手をかけ立ち上がろうとした時
「?」
突然右手に温もりを感じた
見ると飯田の手が私の手を掴んでいた
寝ぼけてるのかと思って確認すると狸寝入りでもしてたのかぱっちり目が開いていた
「うわっビックリした!
また起こしちゃったか?どうかしたか?」
飯田「・・・?いや・・・何をしているんだ僕は・・・?」
どうやら当の本人も困惑しているらしい
私も最初何が何だかわからなかったが、ふとあることを思い出した
(そうだ、今ここに誰もいないんだ
風邪を引いて身体的にも精神的にも辛いのに、1人だったんだ・・・)
未だに困惑してる飯田はとりあえず手を離そうとする
だがそれは私のもう片方の手によって阻まれた
飯田「え・・・名前orナマエくん・・・?」
「・・・こんな時くらい、甘えなよ」
珍しく真面目な私を見て飯田は目を見張る
それから数秒後、先に口を開いたのは飯田だった
飯田「・・・に」
ボソッとしか呟かれなかった言葉を私は聞き逃さなかった
「何だ?」
飯田「っ・・・手を、握っていてほしい・・・」
「・・・へ」
もっと違う事だと思っていた私は、意外な答えに顔を赤くした
「お、おう、わかった」
立ち上がりかけていた私はまた座り、改めて飯田の手を握った
「こ、これで、いいか・・・?」
飯田「あ、ああ・・・温かいな」
「~っ!」
いつもの委員長としての威厳(?)のある声とは違い、優しい声で言ってきた
私はまだ赤みの引かない顔をさらに赤くする
「なっ何言って・・・って」
恥ずかしさで俯いていた私は飯田のほうを向いた
だが既に眠ってしまったのか、寝息を立てている
「・・・はぁ・・・全く
・・・いつもお疲れ様、委員長」
委員長とクラスメイトって壁、いつか越えたいな
そう願いながら私も睡魔にやられ、いつの間にか寝てしまった
(飯田「ん・・・ん!?なっ何故名前orナマエくんが!?・・・寝ているのか?
あぁ、そうだ、僕が引き止めてしまったんだ
・・・男の部屋にいるというのに、無防備すぎないか・・・いや、僕がそう見られていないだけかもしれないが
僕は、君が好きだというのに」)
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