〜ライザside〜

「コ、ココさん・・・！？」

少しの間何か考え込んでいると思ったら、何の前触れもなくソファに押し倒されていた。
いつものココさんと何かが違う、と直感で感じた私は離れようとするが、両手を頭の横に強く押さえつけられていて不可能だった。

ココ「・・・ごめんね」

「え？い、痛っ！」

突然謝られ何のことかわからずにいると、ココさんが私の首筋に顔を近づけた。
するとそこから鋭い痛みが襲ってきた。

な、何・・・！？

何かが刺さったような痛みに、1つ思い当たることがあった。

(もしかして・・・血を吸われてる・・・？)

恐らく所長さんから貰ったあのトマトのせいだろう。
私はそれを食べたココさんにキバが生えたことを思い出していた。

「ココ、さ・・・やっ・・・！」

首筋から伝わるココさんの感触がくすぐったく声が漏れる。

血を吸われているからか、どんどん思考が薄れ何も考えられなくなる。
あのトマトを食べた時はキバ以外何も無かったはずなのに、どうして
なんて疑問もだんだんと消えていった。

ココ「・・・ふ・・・っ」

「はぁ・・・んんっ・・・」

キバを突き立てられて痛いだけのはずなのに、ビリビリと弱い電気が流れているような、でも痛くなくむしろ気持ちがいいような感覚がして自然と体が熱を帯びていく。

「あっ・・・」

血を吸われているせいか、このわからない感覚のせいなのか、もう考えることもできないほど意識が薄れ・・・私は気を失った。