推し?それとも・・・
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一方その頃、リンと陽輝のテーブルでは・・・。
「リンちゃん、トリコのところに行かなくていいんですか?」
リン「本当は行きたいけど・・・今日は陽輝に言っておきたいことがあるの」
首を傾げる陽輝に、リンは少し真面目な表情で問いかける。
リン「ねぇ陽輝、そろそろ自分の気持ちに向き合ったほうがいいんじゃない?」
「えっ?気持ちって・・・何の気持ちですか?」
フォークを持ったまま固まる陽輝。
リンは軽く笑いながら、肘をテーブルに乗せて顔を寄せた。
リン「もう!お兄ちゃんのことに決まってるし!」
「サニーさんの?
向き合うって、どういう・・・」
目をぱちぱちと瞬かせ、リンの言っている意味が理解できていないといった顔をしていた。
リン「どういうって、そのまんまだし!
・・・陽輝さ、最近お兄ちゃんの話になると急に声が弾むし、目がきらきらしてるんだよ?」
「そりゃあ推しのことですからね・・・推しについて話すとテンションが上がるの、普通じゃないですか?」
当然かのように答える陽輝にリンは若干呆れるが、頭を振ってその気持ちを吹き飛ばした。
リン「そういうことじゃなくて!うーん・・・確かに初めて会った頃はお兄ちゃんのことを“推し”として見てる顔してたけど、今は・・・“女の子の顔”、してるの」
「お、女の子の顔・・・?」
顔を手を当てるが全くわからないといった表情でリンを見る。
リン「言っておくけど、気づいてないの陽輝だけだし!
“推し”とかなんとか言ってるけど、陽輝のお兄ちゃんを見る目は”推し”を超えてるんだし!」
「“推し”を超えてる・・・?リンちゃん、さっきから何を・・・」
本当に何も理解できないという顔を向ける陽輝に、リンは頭を抱える。
リン「も~!鈍すぎるし!
しょうがないな~・・・じゃあさ、想像してみて」
「?」
リン「お兄ちゃんが、他の女性と楽しそうに話してるとこ
手を繋いだり、笑い合ったりしてるのを見たら・・・どう思う?」
「ん~・・・」
陽輝は顎に手をあてて考えこむ。
オタクゆえに想像力は豊かだ。
目を閉じて、リンの言葉通りの光景を思い浮かべた。
・・・サニーが、他の女性と笑っている。
その大きな手が、その女性の手を取り、サニーはその女性に向けて優しく微笑む。
「っ・・・」
そんな光景を思い浮かべた瞬間、手を握りしめる力が強まり、胸の奥がズキンと痛んだ。
指先まで熱が走り、思わず胸に手を当てる。
「む、胸が痛いんですけど・・・もしかして病気ですか!?」
リン「何でそうなるし!?」
「じゃ、じゃあ何ですかこれは・・・!心臓病じゃないんですか!?」
リン「違うし!」
慌てながら椅子から立ち上がる陽輝の顔は困惑に満ちていた。
「で、でも今すごい息苦しくて、胸が痛くて・・・はっ!これはもしかして・・・」
リン「もしかして・・・?」
ようやく気づいたかと期待を込めた目を向けるリン。
だが陽輝は全く違う方向の答えを導き出していた。
「ストレス!ストレスですね!?
前にもなったことがありますから間違いないです!」
リン「ぜんっぜん違うし!
もう・・・ねぇ、本当に胸が痛いだけ?他に何か感じない?」
「他に・・・?うーん・・・」
リンの問いかけに対する答えを見つけようと、もう一度想像する。
想像の中の女性が笑うたび、サニーも優しく微笑む。
過去に何度も自分にも向けてもらった微笑み。
だが今、彼が向けているその微笑みは・・・自分にではなく、別の誰かに向いている。
そのたった一点が、どうしようもなく苦しかった。
想像の中のサニーに手を伸ばしても、届かない。
その笑顔が遠くへ行ってしまうような不安が押し寄せてくる。
「・・・寂しい、です・・・
っ、いや、こんなこと思っちゃいけないのはわかってるんですけど・・・!」
胸が締めつけられるたびに生まれる“自分の傍にいてほしい”という感情に、陽輝は戸惑った。
そんな気持ち、抱く資格なんてないのに・・・そう思えば思うほど、痛みは強くなっていった。
ようやく漏れ出た本音を否定しようとわたわたしている姿にリンは思わず笑ってしまったが、すぐに優しく言葉を重ねた。
リン「それが・・・恋してる証拠なんだし」
「・・・こ、い・・・?」
小さく呟いたその瞬間、鼓動が速くなった。
自分の中にあった何かが、形を持って動き出すような感覚。
顔が熱くなり、息がうまく吸えない。
リン「好きな相手が他の人と一緒にいるところを考えただけで胸が痛む、自分の傍にいないと寂しい
そんなの、恋に決まってるし」
陽輝は小さく息を呑んだ。
リンの言葉が、真っ直ぐに胸に響く。
「まさか・・・そんなこと・・・」
そう否定しようとしても、もうできなかった。
必死に否定するための理由を探しても、思い起こすのは全く別のことだらけだった。
自分に笑いかけてくれるサニーの姿を見ただけで、心が軽くなった日。
名前を呼ばれるだけで、何でもない言葉が嬉しくて、泣きそうになった夜。
ただ同じ空間にいるだけで、何よりも幸せだと感じた瞬間。
それらはもう、“推し”という言葉では説明できない感情だった。
ふと顔を上げると、リンがにっこり笑っていた。
まるで全部分かっているような、優しい目で。
リン「やっと、気づいたっぽい?」
「・・・か、かも・・・しれないです・・・」
ぽすんと椅子に座り込む陽輝の顔は、真っ赤に染まっていた。
頭の中がぐるぐるして、心臓の音ばかりがうるさい。
両手で顔を覆いながら、自分の気持ちを整理する。
胸が痛いのに幸せで、不安なのにやわらかく満たされている。
(これが・・・“恋”なんだ
・・・でも)
けれど、心がまだ追いつかない。
まるで夢の続きを見ているみたいで、現実だと信じきれなかった。
「リンちゃん、トリコのところに行かなくていいんですか?」
リン「本当は行きたいけど・・・今日は陽輝に言っておきたいことがあるの」
首を傾げる陽輝に、リンは少し真面目な表情で問いかける。
リン「ねぇ陽輝、そろそろ自分の気持ちに向き合ったほうがいいんじゃない?」
「えっ?気持ちって・・・何の気持ちですか?」
フォークを持ったまま固まる陽輝。
リンは軽く笑いながら、肘をテーブルに乗せて顔を寄せた。
リン「もう!お兄ちゃんのことに決まってるし!」
「サニーさんの?
向き合うって、どういう・・・」
目をぱちぱちと瞬かせ、リンの言っている意味が理解できていないといった顔をしていた。
リン「どういうって、そのまんまだし!
・・・陽輝さ、最近お兄ちゃんの話になると急に声が弾むし、目がきらきらしてるんだよ?」
「そりゃあ推しのことですからね・・・推しについて話すとテンションが上がるの、普通じゃないですか?」
当然かのように答える陽輝にリンは若干呆れるが、頭を振ってその気持ちを吹き飛ばした。
リン「そういうことじゃなくて!うーん・・・確かに初めて会った頃はお兄ちゃんのことを“推し”として見てる顔してたけど、今は・・・“女の子の顔”、してるの」
「お、女の子の顔・・・?」
顔を手を当てるが全くわからないといった表情でリンを見る。
リン「言っておくけど、気づいてないの陽輝だけだし!
“推し”とかなんとか言ってるけど、陽輝のお兄ちゃんを見る目は”推し”を超えてるんだし!」
「“推し”を超えてる・・・?リンちゃん、さっきから何を・・・」
本当に何も理解できないという顔を向ける陽輝に、リンは頭を抱える。
リン「も~!鈍すぎるし!
しょうがないな~・・・じゃあさ、想像してみて」
「?」
リン「お兄ちゃんが、他の女性と楽しそうに話してるとこ
手を繋いだり、笑い合ったりしてるのを見たら・・・どう思う?」
「ん~・・・」
陽輝は顎に手をあてて考えこむ。
オタクゆえに想像力は豊かだ。
目を閉じて、リンの言葉通りの光景を思い浮かべた。
・・・サニーが、他の女性と笑っている。
その大きな手が、その女性の手を取り、サニーはその女性に向けて優しく微笑む。
「っ・・・」
そんな光景を思い浮かべた瞬間、手を握りしめる力が強まり、胸の奥がズキンと痛んだ。
指先まで熱が走り、思わず胸に手を当てる。
「む、胸が痛いんですけど・・・もしかして病気ですか!?」
リン「何でそうなるし!?」
「じゃ、じゃあ何ですかこれは・・・!心臓病じゃないんですか!?」
リン「違うし!」
慌てながら椅子から立ち上がる陽輝の顔は困惑に満ちていた。
「で、でも今すごい息苦しくて、胸が痛くて・・・はっ!これはもしかして・・・」
リン「もしかして・・・?」
ようやく気づいたかと期待を込めた目を向けるリン。
だが陽輝は全く違う方向の答えを導き出していた。
「ストレス!ストレスですね!?
前にもなったことがありますから間違いないです!」
リン「ぜんっぜん違うし!
もう・・・ねぇ、本当に胸が痛いだけ?他に何か感じない?」
「他に・・・?うーん・・・」
リンの問いかけに対する答えを見つけようと、もう一度想像する。
想像の中の女性が笑うたび、サニーも優しく微笑む。
過去に何度も自分にも向けてもらった微笑み。
だが今、彼が向けているその微笑みは・・・自分にではなく、別の誰かに向いている。
そのたった一点が、どうしようもなく苦しかった。
想像の中のサニーに手を伸ばしても、届かない。
その笑顔が遠くへ行ってしまうような不安が押し寄せてくる。
「・・・寂しい、です・・・
っ、いや、こんなこと思っちゃいけないのはわかってるんですけど・・・!」
胸が締めつけられるたびに生まれる“自分の傍にいてほしい”という感情に、陽輝は戸惑った。
そんな気持ち、抱く資格なんてないのに・・・そう思えば思うほど、痛みは強くなっていった。
ようやく漏れ出た本音を否定しようとわたわたしている姿にリンは思わず笑ってしまったが、すぐに優しく言葉を重ねた。
リン「それが・・・恋してる証拠なんだし」
「・・・こ、い・・・?」
小さく呟いたその瞬間、鼓動が速くなった。
自分の中にあった何かが、形を持って動き出すような感覚。
顔が熱くなり、息がうまく吸えない。
リン「好きな相手が他の人と一緒にいるところを考えただけで胸が痛む、自分の傍にいないと寂しい
そんなの、恋に決まってるし」
陽輝は小さく息を呑んだ。
リンの言葉が、真っ直ぐに胸に響く。
「まさか・・・そんなこと・・・」
そう否定しようとしても、もうできなかった。
必死に否定するための理由を探しても、思い起こすのは全く別のことだらけだった。
自分に笑いかけてくれるサニーの姿を見ただけで、心が軽くなった日。
名前を呼ばれるだけで、何でもない言葉が嬉しくて、泣きそうになった夜。
ただ同じ空間にいるだけで、何よりも幸せだと感じた瞬間。
それらはもう、“推し”という言葉では説明できない感情だった。
ふと顔を上げると、リンがにっこり笑っていた。
まるで全部分かっているような、優しい目で。
リン「やっと、気づいたっぽい?」
「・・・か、かも・・・しれないです・・・」
ぽすんと椅子に座り込む陽輝の顔は、真っ赤に染まっていた。
頭の中がぐるぐるして、心臓の音ばかりがうるさい。
両手で顔を覆いながら、自分の気持ちを整理する。
胸が痛いのに幸せで、不安なのにやわらかく満たされている。
(これが・・・“恋”なんだ
・・・でも)
けれど、心がまだ追いつかない。
まるで夢の続きを見ているみたいで、現実だと信じきれなかった。