美白湯から少し離れたオープンカフェ。
たくさん並んでいるテーブルの一つに、先程出会った六人が集まっていた。

「おしゃべり強キャラに子供に優しい系ヤクザ、健気な優男・・・！皆推せる！！！」

目を輝かせて鉄平、マッチ、滝丸を見る陽輝。
初めて見る新キャラクターに興奮し、ただのオタクに戻っていた。

トリコ「ははは！相変わらずだな陽輝は！サニーが嫉妬しちまうぞ？」

サニー「しねーし！」

そう言いつつもどこか不機嫌そうな顔をしていることにトリコだけは気付いていた。
サニーがニヤニヤしているトリコを睨みつけていると、カフェの店員が注文した食材を運んできた。

店員「お待たせいたしましたー、”キューティクルベリー”でございます」

そう言いながらテーブルに皿を置くと、一礼して去っていった。
置かれた皿にはヘタの部分がフサフサの毛のようになっている苺がいくつか乗っていた。

「キューティクルベリー？」

サニー「食べると髪の毛がツヤツヤになる苺だ
発毛や育毛の効果もあって、髪が無い人に生えてくることもあるらしい」

「へーすごい！私の世界にあったらバカ売れですよ！
食べていいですか！？」

サニー「ほらよ」

皿を陽輝の手前に差し出すと、目を輝かせながら一粒手に取る陽輝。
その様子を見ていた鉄平、マッチ、滝丸は陽輝がポロっと言った”私の世界”という単語に引っかかっていた。
だが深追いはしないほうがいいだろうと思い、誰も追求することはなかった。

サニー「ライフは別に怪我や病気を治すためだけに来るとこじゃねーし
こうやって美容に良い食材がわんさかあるんだ、十分来る価値MAXじゃね？」

マッチ「フッ、美容目的かよ
四天王の一人サニーがまさかこんなナヨった貧弱くんだったとはな」

トリコ「やめとけマッチ、サニーに張り倒されるぞお前
あと、陽輝にも怒られるぞ」

陽輝「サニーさんの強さを語る準備はいつでも出来てますよ！」

サニー「しなくていい！」

鉄平「・・・本当にそれだけが目的か？俺は何人も美食屋を見てきたからわかるがサニー、お前の目は完全に何かを”狩り”に来てる目だ」

サニー「！」