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私にとって戦も美酒も必要不可欠なものだ。宴で興じる女性の姿もしなやかなる曲線から浮かび上がる性も愛おしく、限りある命の中に生きているということを愉しませてくれていた。これからもそうであり、それ以上を求めようとするのだろうと傍観者のように考えていた。けれど初めて私は口の端から溢れるような熱く、絶え間ない感情を抱いた。戦場で咲いた貴方が私の時を全て奪ってしまったんだ。今でも覚えている、狂おしいほど胸が脈打ち、体を這う悦楽の蛇の群れが肉を焦がす感触も。
私の隣で荀イク殿は眉を潜めて貴方を見ていた。それほど危険な存在だということは私もよくわかっていた。蜀という国にあれほどの将がいるなんて、軍神の子でもなく、蜀帝の子でもない、所在も謎の人物が脅威になろうとは。
「あれが噂の…どうやら女性のようですが、にわかに信じがたいですね」
「女性…?」
「えぇ。容姿はあれほど凛々しく男性的ですが…可哀想に、男であればそれなりの地位を得られたでしょう」
荀イク殿は嘆き同情していた。けれど私は違った、貴方が女性であることがとてつもなく嬉しかった。女であれば孕ませ側に置ける。いや、そんなことをしたら貴方は私を嫌ってしまうかな。ならば私を欲するように、私のためだけに生きれるようにしてしまえばいい。お互いに幸せであれるような道の方がやはりいいじゃないか。
巡らせる想いに果てはない、愛というものはここまで人間を興奮させてくれる、それは貴方が教えてくれたこと。この想いに忠実に生きることがどれだけ危険か知りえている。あぁ、それでも欲してしまう貴方の魅力は毒だ。私は骨一つ残さず貴方を喰らい尽くされてしまうのだろうか。けれどそれは素晴らしい快楽であるのだろう。笑みを零さずにはいられない。彼女を手に入れるためにと私の全てが疼きだす。
「もし彼女がいれば、曹操殿の天下も近づくかな」
「そうですね…どれほどかはわかりませんが確実に変化はすると思ってもよいのではないでしょうか」
「それは嬉しいことだね、私たちにとっては」
目を細めて貴方を見やれば狂気を眼に宿して矛を振るっていた、ただ己が力を示すように。恋焦がれて貴方を待つ私には見向きもしない。ならば私が貴方を迎えに行かなければならないようだね。それまでどうか穢れないで、待っていてほしい、愛しい人よ。
私の隣で荀イク殿は眉を潜めて貴方を見ていた。それほど危険な存在だということは私もよくわかっていた。蜀という国にあれほどの将がいるなんて、軍神の子でもなく、蜀帝の子でもない、所在も謎の人物が脅威になろうとは。
「あれが噂の…どうやら女性のようですが、にわかに信じがたいですね」
「女性…?」
「えぇ。容姿はあれほど凛々しく男性的ですが…可哀想に、男であればそれなりの地位を得られたでしょう」
荀イク殿は嘆き同情していた。けれど私は違った、貴方が女性であることがとてつもなく嬉しかった。女であれば孕ませ側に置ける。いや、そんなことをしたら貴方は私を嫌ってしまうかな。ならば私を欲するように、私のためだけに生きれるようにしてしまえばいい。お互いに幸せであれるような道の方がやはりいいじゃないか。
巡らせる想いに果てはない、愛というものはここまで人間を興奮させてくれる、それは貴方が教えてくれたこと。この想いに忠実に生きることがどれだけ危険か知りえている。あぁ、それでも欲してしまう貴方の魅力は毒だ。私は骨一つ残さず貴方を喰らい尽くされてしまうのだろうか。けれどそれは素晴らしい快楽であるのだろう。笑みを零さずにはいられない。彼女を手に入れるためにと私の全てが疼きだす。
「もし彼女がいれば、曹操殿の天下も近づくかな」
「そうですね…どれほどかはわかりませんが確実に変化はすると思ってもよいのではないでしょうか」
「それは嬉しいことだね、私たちにとっては」
目を細めて貴方を見やれば狂気を眼に宿して矛を振るっていた、ただ己が力を示すように。恋焦がれて貴方を待つ私には見向きもしない。ならば私が貴方を迎えに行かなければならないようだね。それまでどうか穢れないで、待っていてほしい、愛しい人よ。