変態彼氏! 裏
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「……ッう!あっ!……ッ、く、ぅ」
「ああ、凄いですねぇ、ここ。お尻まで濡れているではないですか。そこまで頑張って我慢しなくてもいいのですよ?」
「……ッふ、ぅ…ッ、」
……まだ、まだ終わらないの……?
壁に掛かっている時計を霞んだ視界で見上げる。秒針は間違いなくしっかりと時を刻んでいる、そのはずなのに、約束の二十分はまだ先だった。……こんなの、まるで拷問だ…賭けが始まる前以上に。
寸止めを続けられて、十分は経っているのはわかっているけれど、何回だったかはもう覚えていない。イキそうになる周期が短すぎて、今自分はイキそうなのかの境目もわからない。
苦しくて苦しくて、賭けに勝ちたいからというよりも、早く解放されたくて、時間が進むのを待ち侘びる。冗談抜きで、こんなこと続けられてたら気が狂ってしまいそうだ。
正直快感はいつもより強いけど、イケない以上それは苦しさを増すことにしかならない。
「あ……ッく、く、ふ…っ」
「わかりますか、由香?私の指が、人差し指から小指まで、全て貴女の中に収まっているんですよ。バラバラに掻き回してやると……ああほら!こんなに快さそうにひくつくのです!」
「ひッ!ぃッ!……うぅ…ーーッ!」
…死ぬ。死んで、しまう。殺されて、しまう。
目の前にいる光秀は、私の彼氏の光秀というより、悪魔みたいだった。それは比喩とはいえ、こんなに追い詰められたこと、きっと生まれてから一度もない。
頭がぐらぐらして、一歩間違えば意識がぷつんと落ちてしまいそうだ。多分、それも許してくれないんだろうけど。
少し掻き回される度にイキそうになり、だけど許されなくて、唯一私の味方なものといったら時計の分針が進む、カチッ、という音くらいだった。
「ぅあ……あぅ……ッゔゔ、うっ」
「…由香、あと五分で時間ですよ」
「ご、ふん……っ、」
…ああ……長い。
一分間に、私はどれだけイキそうになっているのだろう。一度イキかけるのに、十秒くらいか、いや、もっと短いかもしれない。
全部の感覚が、気持ちいいというステップを飛び越えて、イキそう、にすぐ繋がってしまう。
それでも、一分一分、時間は早まってはくれなかったが遅くなることもなく、着実に進んでいった。
あと少しなはずなんだ、この責め苦も。あと数分、あと数分すれば、こんなことは終わって、私は……あれ。
私は、解放されたらどうなるんだ?
「あと二分ですよ、由香。あと二分耐えれば、貴女の勝ちです。貴女が勝ったら…そうですね、今日まで食事を作らせるのは申し訳ないですから、どこかで食事にでもしましょうか」
「、ふ、ぐ……ッ、うぅっ、う……っ!」
また、イキそうになった。もう弱点とかそれどころじゃなくて、中の感度が上がりすぎて全部の粘膜が擦れるのが気持ちいい。
いや、粘膜どころじゃない、もう全部が気持ちいい。光秀の髪の毛の先が微かに当たる感覚も、自分の汗が肌を伝っていく感覚も、空気の流れも、彼の声の響きも呼吸も全部。
こんなに、こんなに気持ちよくて、そして苦しくて、焦れて焦れて仕方なくて……でも、全部終わるのか、あと二分で。
終わって…、解放されて、きっと食事をしたらもう帰る時間で、もう家に帰らなきゃいけなくて……
解放、されたら。
このまま、解放、されてしまったら……
「…あと一分ですね」
「待って、光秀……っ!」
「……おやおや、何ですか?」
ゆったりと微笑む光秀は、その笑顔の裏で、私を管理しきって嗤っているように見えた。
あと一分、一秒一秒進んでいる、何か、何か言わないと、終わってしまう…!いや、それで良い、それで良かったはずなんだけど…!
何て言えばいいのかわからなくて、ただ焦るだけで舌の上で音を転がしていると、光秀は私の顎をぐいと引いて視線を合わせた。
金のような、でも落ち着いた色の瞳は、冷たいような熱いような不思議な光を湛えて私を見下ろしている。
「…私はね、由香。貴女は頭の良い子だと信じていますよ。何と言えばいいか…わかりますね?」
「………っ」
「言いなさい、由香。…ご褒美が、欲しいでしょう?」
「……っほし、い……」
私の、焦れて焼き切れかけた理性を、きっと光秀はよくわかっている。…ああ、遊ばれているのだ。私は、彼に逆らえる身体も精神力も持ち合わせていない。
私に許されているのは、たった一つだけだ。
屈辱は私の口を止めてはくれなくて、望まれた言葉を欲のままに声にした。
「光秀…!い、イカせて…っイカせてくださいぃっ!」
「……クク、正解です。ご褒美をあげましょうね、由香。正直に言えて偉いですよ」
「あぁッ!あっ!いっ、イ…ッ、イクっ…イク、あッ、あぁッ、あぁぁぁあッ……!!」
焦らされてきた分の絶頂まで、一気に全身を駆け巡るようで、のたうつようにビクビクと全身を痙攣させる。
唇の端から唾液が溢れる。余韻までいつも達する時以上に強烈で、喘ぎ声はしばらく収まらなかった。
「……ぁ…♡あ、ぁ………♡」
「…賭けは、私の勝ちですね」
「……う、ん」
私は、確認のようなその言葉に、一つ頷いて返す。
よく考えれば多分、この賭けだって私を辱めるためのプレイの一部でしかなかったんだろう。
ああ、これは逃げられない。求められただけ、好きにされるしかないのだ。
抵抗をやめた私を見る光秀の瞳は、ご馳走を前にして舌なめずりするような愉悦に満ちていた。