元就、私の御主人様になってください! 裏
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…どこかわざとらしい、バラエティ番組のガヤつきが、スピーカー越しに部屋に響いている。
時計の針が指し示すところによると今の時刻は四時過ぎで、まだ窓からはたっぷりと日の光が差し込んでくる時間だ。
テーブルにはお茶とお菓子が並んでいて、見た目だけならば、穏やかなお茶の時間にも見えるだろう。
「……っ、ふ、ぅ」
しかし、現在進行形で焦らされ中の私に言わせてもらえば、そんなのは表面上だけのことである。
ベッドに座ってテレビを興味なさげに眺めている元就も、勿論私自身も、この身体の中でずっとローターが振動していることを知っているのだ、茶番と言わずになんだろう。
濡れた下着が気持ち悪くて、少し腰を浮かせながら彼の横顔を窺い見てみるが、これからどうやって私を辱めようというのか、全く考えが読めなかった。
「…ね、ねぇ、元就……、その…」
「何用だ、由香」
「……っえ、と…も、元就、まだ、駄目…?」
何も知らないような演技をしてみせる彼は心底白々しいが、この場での関係性の重圧のせいで、どうもいつものように言い出すことができない。
掠れた声でそう問うてみると、元就はこちらをチラリと流し見て、ほんの少し、私や元親じゃないとわからないくらいにほのかに、口角を引き上げた。
「随分と堪え性のないものよ。もう耐えられぬと申すか」
「ご、ごめんなさい、でも……」
「……脱げ。そこで全てだ」
「は、…っい」
芝居はもう不要というように、彼がテレビの電源を切る。途端にしんとした部屋の中では、私の荒い呼吸はひどく目立った。
邪魔だというように、端に退けられるテーブル。やっぱり、お茶もお菓子も、私を焦らすための方法の一つに過ぎなかったらしい。
…私物が少なめの彼の部屋は、こうしてテーブルを避けてしまうと中間にぽっかりと空間があく。指定されたその空間で私は、衣服を一枚ずつ脱ぎ始めた。
本棚と勉強机とテーブルは全て部屋の隅に寄っているから、今彼の目の前に存在するのは私だけだ。
「……は、ぁ…」
「さっさとせよ。我が付き合ってやっているのだ、待たせるようなら承知せぬぞ」
「はい…、ご主人様」
催促されれば戸惑っている暇などなく、シャツを脱ぎ捨てて、ブラジャーのホックに手を掛ける。
…なんだか、まだ明るい中で、座ったままの元就の目の前で脱ぐよう命令されるなんて、まるで鑑賞されているみたいだ。
冷たい目で眺められながら素肌を晒していくことに、見せ物にでもされているような被虐が湧き上がってくる。
上を脱ぎ終わってスカートを落とした時、そんな感覚は最高潮に達した。
「こんな…恥ず、かしい…」
「逆らうほど愚かではなかったか。…何を恥じらっておる、全てだ」
「は、はい…」
太腿に巻いてあるコードが、下着の中に続いている。玩具について知っていれば、この微かな振動音が私の中から出ていることはわかるだろう。
促されて足から抜き取った下着との間には透明な糸が引いていて、コードの微かな振動も相まって顔から火が出そうな思いだった。