半兵衛さん、私の御主人様になってください! 裏
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「…うっ」
「…君は何がしたいのかな?」
「ごめんなさいつい…」
半兵衛さんの足の下なう。
…ってごめんなさい、そんな目で見ないで!
…さて。どうして私が、学校の廊下で半兵衛さんの足元にスライディングする事態になったか。それを説明しようとすれば、まず大前提として私の性癖について語らなければならない。
私が…幼稚園くらいの頃だろうか。その頃の私は、ただの純心な少女だった。流石に『コウノトリ』や『キャベツ畑』みたいなものは信じてなかったけど、男女が結婚してしばらくすれば何か想いが深まって子供が生まれる、みたいな認識の、性に全く未成熟な少女であった。
今思えば、私が普通の女の子であったのは、あの時が最初で最後だったように思える。
…きっかけは、私の幼馴染み、毛利元就が、小学校の高学年くらいからめきめきとSの素質を表し始めたことだった。
それまでも彼は決して表情豊かなほうではなく、他の二人の幼馴染みの長曽我部元親と猿飛佐助、それと私の三人はよく冷たくされていたものだが、あのあたりから冷たさは氷点下を突破し始めた。
声を掛ければ絶対零度の瞳で見据えられ、特に理由のない理不尽な罵倒や暴力の数々。あの時は元就の家のほうがちょっとゴタゴタしていてストレスが溜まっていたらしいが、とにかく私が"目覚めて"しまったのはアレが原因だったのは確かである。
冷たくされるのは、何だか嫌じゃない。
酷いことを言われるのも、案外好きだったりする。
足で踏まれたりするのも…、うん、好き!
あの時、最初の方はそれは私が元就のことを好きなせいだと思っていたが、その内『あ、これ違うわ』と気付いた。
…私はあの時目覚めさせられてしまったのだ。
被虐趣味…、つまり、世間で言うところのマゾヒスト!ドM!雌豚に!!
それはあの時から今までずっと続いていて、時たま被虐心が暴走して私の身体を動かしてしまうことがある。
理想の主人だと思える人に、身体をダイナミック献上しようとしてしまうのだ。
理想の主人とは私の中で二人いて、一人が全ての元凶の毛利元就。
そしてもう一人が、高校に入ってから元就経由で知り合った……圧倒的女王様、私の目の前で今くどくどとお説教を続けている、竹中半兵衛様なのである。
…つまるところ、欲求不満が爆発した結果、私は学校の廊下を歩いている半兵衛さんを見かけ、その足元に滑り込みをかけてしまった。
それが、今回のもろもろの端末であったのだ。
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