Sっぽい官兵衛 裏
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「…官兵衛君」
「なんじゃ?」
珍しく半兵衛と朝飯の時間が被った日のこと。
奴は、"紅茶"というらしい南蛮の茶を啜りながら、小生に話しかけてきた。
「君、由香君と何かあった?」
「ブッッッ!!」
…どんなことを言われるのかと思っとったら、由香のことだと?驚いて茶を吹き出しちまったじゃないか、畜生!
…由香といや、何を血迷ったか小生がどうこうしちまったのが数日前だ。あれから二人きりになることもなく、何も変わらん日常を過ごしていたと思ったんだが……
「なっななななななぜじゃあ!?」
「汚いよ官兵衛君。…いや、君、最近、由香君に対しての態度が違うじゃないか」
「は?そんなことは……」
「いや…、まさか君、気付いていないのかい?最近、よく彼女の頭を撫でたり触ったりしているじゃないか」
「はっ!?」
…そ、そんな。小生、全くそんなこと意識してなかったんだが。
もしかして、由香にもうざがられてたりしないだろうな……!?小生、そんなのは耐えられん!
「ほ、本当か…?」
「どうして嘘なんか言う必要があるんだい?…それに、由香君も前までとどこか違うよね」
「…そうか?」
「…まさか君、気付いていなかったのかい?最近ずっと、あんなに熱視線を送られておいて」
「…………」
…そんな事、ちっとも気付いていなかったが。
だが、あいつが小生に熱っぽい視線を送るとしたら、理由は一つだろう。
あいつが、小生のことを友人や同居人ではなく、『男』として見るようになったってことだ。
…そういや、『続きはお預け』って言ったな。ずっと期待して待ってるってわけだ。あいつも可愛いじゃないか。
…なら、期待には応えてやらんとな。
「……ふぅん」
「…ん?」
「なるほど、なるほどねぇ。道理で、最近彼女が僕や元就くんに対して控えめだと思ったよ」
「な、何を言っとるんだ?」
「…にしても、意外だね。君は逆だと思ってたんだけど」
「い、いきなりなんだ半兵衛」
…小生の顔に、何か付いてるというのか?
こちらを見ながらブツブツと何やら呟きだした半兵衛が、含み笑いをする。
…逆とか何とか、どういう話なんだ。
しかし、この感じからして、小生が何を言っても意味は話してくれないんだろうな。
小生、軍略ならともかく話術はこいつに敵わん。
「…何でもないけど、そうだね、官兵衛君」
「…なんだ?」
「…その顔で、皆の前には出ない方がいいと思うよ」
「そんな顔ってどんな顔だよ」
「…どんなって……熊みたいな顔だね」
「はぁ!?悪口か!!」
「……いや、」
(腹を空かした肉食獣みたいな顔さ)