「遅刻たって、ちょっとだけですよ」

「何がちょっとだ!!例え1分だろうと遅刻は遅刻だ!!しかも木手から聞いたがお前、門を飛び越えたらしいな」

「ホンマかいな!!仮にも花嫁修業中の娘が…」

「ははっ。本当におてんばだな白雪は」

「ここまでくると本当に学園始まって以来の問題児じゃな。そんな生徒見たことないぜよ」


「うぅ…」




返す言葉もございません。





「危ねぇことすんな。怪我でもしたらどうすんだ」

「跡部先生…」




そんな優しい言葉をかけてくれるのは跡部先生だけ。




嬉しすぎます。





「予習復習もいいが睡眠はしっかりとれ。体調管理が何よりも大切だってことちゃんと覚えておけ」


「はい」




さっきから胸がキュンキュンいってるんですけど。


跡部先生マジで結婚してください。





「跡部の言う通りやで。風邪も流行ってきとるしな」

「寝不足で遅刻しても授業中寝ないで頑張ってるところは評価するけど」

「寝不足は体力消耗するしのう。気をつけんしゃい」

「あぁ。無理をしてテスト本番で実力を発揮できなければ意味がないからな」




じゃぁ雑用なんかさせないで下さい!!…って言えたらいいのに。




それにしても先生達ちゃんと心配してくれてるんだ…。




皆いい先生達だなぁ…。





今日は跡部先生とあまり話せなかったけど



嬉しいこといっぱいあったし




千石先生じゃないけど、ラッキー♪






先生達５人がいる学年職員室で、その日私は二時間かけて雑用を終わらせた。




それは集中してる私を邪魔するように話しかけてくる仁王先生や、



跡部先生にちょっかいを出す忍足先生のせいで集中力が散漫したから。




それなのに真田先生には


「遅い!!」「もっと丁寧にやれ!!」「まだか!!」


なんて文句言われるし。



佐伯先生も


「このとめ方汚くない？」


とか余計なこと言ってくるし。





「白雪、そのペースじゃ俺達より帰るの遅くなるぜ？」




キューンッ

と、跡部先生に反応する私のハート。





「はい!!素早く丁寧に頑張ります!!」




私のエネルギーの源は跡部先生。



跡部先生がいるだけで私は頑張れます!!




テストまで後10日!!




白雪マリのやる気、見ていて下さい!!









３限目　終